「どこまで我慢するべき?」「休んでもいいの?」しんどさを感じたときの心の持ち方
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
- すぐに休んでしまうのは甘えではないか?
- でも、頑張りすぎて心や体を壊してしまうのは避けたい…
- どこまで耐えるのが正解なのか分からない
「しんどい」「辛い」「嫌だ」――そんな感情が湧いたとき、どのくらい我慢するべきなのか、悩んでしまうことはありませんか?
今日は、「辛さやしんどさは、どの程度まで我慢するべきなのか?」について、一緒に考えてみましょう。
「しんどい」に、明確な基準はない
まず大前提として、「これくらいなら我慢していい」「ここからは我慢しない方がいい」といった明確な基準は存在しません。
なぜなら、人によって「しんどい」と感じるラインは違うからです。
たとえば、同じ仕事量でも「平気」と感じる人もいれば、「無理」と感じる人もいます。同じ人間関係でも、「気にならない」という人もいれば、「ものすごくストレスを感じる」という人もいます。
だからこそ、「このくらいで辛いと感じるのはダメだ」と思わなくても大丈夫。
あなたが「しんどい」と感じた時点で、それはあなたにとって負担になっているということなのです。
「我慢」と「頑張る」は違う
よく、「もう少し我慢しなきゃ」「耐えなきゃ」と考えてしまうことがありますが、「我慢すること」と「頑張ること」は違います。
「我慢」は、自分を苦しめてしまうものですが、「頑張る」は自分を大切にしながら続けていくものです。
もし今、「自分はどちらの状態だろう?」と考えてみたときに、「ただ耐えているだけかもしれない」と思ったら、一度立ち止まってみてもいいかもしれませんね。
ただ耐えるだけの状態が続くと、心や体に大きな負担がかかり、気づかないうちに疲れが蓄積してしまうからです。
苦しい状況の中では「とにかく乗り越えなきゃ」と思いがちですが、余裕がないまま頑張り続けると、本来の力を発揮できなかったり、適切な判断ができなくなったりすることもあります。
だからこそ、「ただ耐えているだけかもしれない」と気づいたときには、一度立ち止まってみることが大切なのです。
休むことは、サボることではなく、自分の状態を整えるための大事なプロセス。
少しの余裕ができることで、「自分は本当はどうしたいのか?」を見つめ直すことができるかもしれませんよ。
「しんどい」のサインに気づくことが大切
「どこまで我慢するべきか?」と考えるよりも、「今、自分の心や体はどう感じているか?」に目を向けることが大切です。
たとえば、以下のようなサインが出ているときは、我慢しすぎている可能性があります。こうしたサインがあるときは、「まだ大丈夫」と思わずに、自分の気持ちを見つめ直してみることが大切です。
✅ 体の不調が続いている(頭痛・胃痛・肩こり・めまい・倦怠感など)
✅ 気持ちがずっと重い(やる気が出ない、常に疲れている)
✅ 些細なことにイライラする(余裕がなくなっている)
✅ 自分を責めることが増えた(「自分はダメだ」と思うことが増えた)
✅ 楽しいことを楽しめない(気分転換をしても気持ちが晴れない)
「しんどい」と感じたときの対処法
しんどいを軽くするために大切なのは、「しんどい」と思う事柄を減らしていくことです。
そのためにもまずは、「しんどい」と感じたときに次の2つについて考えてみてくださいね。
①「今すぐ解決しなければいけない問題なのか?」
不安やプレッシャーを感じたとき、それが「今すぐに解決しなければいけないものなのか?」を考えてみましょう。
未来のことを考えすぎると、不安が膨らんでしまいます。まずは「今の時点でやらなければいけないこと」に集中してみましょう。
❌ 「これからどうなるんだろう」「ちゃんとやらなきゃいけない」
⬇
⭕️「今すぐに解決する必要はないかもしれない」「今できることだけやればいい」
②「自分一人で解決できる問題なのか?」
何かを「自分だけで解決しなければ」と思っていると、必要以上にしんどくなってしまいます。
「自分だけで頑張らなきゃ」という思いが強いほど、しんどさは増してしまいます。少しだけ、「人に頼ること」「一人で解決しなくてもいいこと」を意識してみてくださいね。
例えば、次のような考え方があります。
✅ 誰かに相談することで、気持ちが軽くなるかもしれない
✅ 少し休むことで、解決策が見えてくるかもしれない
✅ 「今は難しい」と認めることで、気持ちが落ち着くかもしれない
「しんどい」と感じたのに、休めなかったとき
「しんどい」と思ったのに、結局休めなかった。
「分かっているけど、現実はそう簡単じゃない」とモヤモヤする。
あとになって、「あのとき、もっと自分を大切にすればよかった」と後悔する。
このようなことも、あるかもしれません。
でも、安心してください。それでも大丈夫なんです。
「休みたいのに休めなかった」のは、それだけあなたが一生懸命、頑張ってきた証拠です。
これまでずっと「頑張るのが当たり前」「我慢しなければならない」と思って生きてきたのなら、それをすぐに変えるのは難しいもの。
だからこそ、無理に「変わらなきゃ」と思うのではなく、まずは「私はこれまで頑張ってきたんだな」と認めてあげてくださいね。
あなたが変わるのは、自分のため。
自分がもうこれ以上疲れてしまわないように、もっと楽になるために「しんどい」を手放そうとしているはずです。
だからこそ、すぐ変われないとしても自分を責めないでおきましょう。責められてしまったら、誰のために頑張っているのか分からなくなってしまうからです。
「どこまで我慢するべき?」と悩む時点であなたは、それだけ真面目に、誠実に頑張っている人です。
だからこそ、「もっと我慢しなきゃ」ではなく、「私は今、頑張っているんだな」と認めてあげてください。
あなたが、少しでも楽に過ごせますように。