自分を好きになれないのは、あなたのせいじゃない

こんにちは。

心理カウンセラーPocheです。

 

「自分を好きになれない」

「自信が持てない」

「周りと比べてしまう」

…こうした悩みを抱えながら、自分を責めてしまう人は少なくありません。

この記事では、自分を好きになれない理由を深掘りしながら、過去に囚われすぎず、少しずつ自分を受け入れる視点をお伝えします。

 

2つの「過去の影響」

自分を好きになれないと感じる時、その原因は「自分が悪い」と思いがちです。

でも実際には、過去の経験や環境が大きく影響しているケースはとても多いのです。

 

親の顔色を伺って育った

子どもの頃、親の機嫌や顔色を伺いながら生活していると、「自分の気持ちは後回しにしなければならない」「自分がどうしたいかより、相手に合わせることが大切」と学んでしまいます。

例えば、次のような事例が該当します。

自分の意志がわからない
「子どもの頃から、親の機嫌を損ねないように過ごしてきました。怒られないように、期待に応えることばかり考えていたので、自分が何をしたいのかを考えることがありませんでした。大人になった今も、周りの意見を優先してしまい、自分の気持ちがよく分かりません。」

自分の思いを出すのが怖い
「小さい頃から、親の期待に応えようと頑張ってきました。自分の考えを言っても『そんなのダメ』『わがまま言わないの』と否定されることが多かったので、気づけば自分の意見を出さないようになっていました。大人になった今も、職場や友人関係で自分の本音を話すのが怖く、つい周りに合わせてしまいます。」

 

子どもは、自分が生きていくために必要な方法を、親や周囲の大人を見て学びます。

特に、家庭内で「親の機嫌を損ねないこと」が最優先になると、「自分の気持ちよりも相手に合わせることが大切」と無意識に刷り込まれます。

そして、この生き方は、大人になっても自然と続きます。

その結果、大人になって環境が変わっても、自分の意志を表に出すことが怖くなり、「どうしたいか分からない」「自分の気持ちを出すのが不安」という感覚が続いてしまうのです。

 

他人と比較する癖がつく理由

親や周囲から「もっとこうするべき」「誰々さんみたいになりなさい」と言われて育つと、他人と自分を比べることが習慣になります。

この習慣があると、常に周囲と自分を比較してしまいます。自分が頑張ったかどうかではなく、「周囲と比べてどうなのか」が基準になるので、頑張っても頑張っても終わりがありません。

 

すると、次のような悩みを抱えやすくなります。

他人と比べてばかりで、自分を認められない
「小さい頃から、親に『もっと頑張りなさい』『○○さんはできているのに』と言われて育ちました。そのせいか、何をするにも『周りと比べて自分はどうか』を気にしてしまいます。仕事でも『あの人より成果を出せていない』『みんなもっと頑張っている』と考えてしまい、周りと比べてばかりで、自分の頑張りを認めることができないのが辛いです。」

どれだけ頑張っても、自分には何もないと感じてしまう
「人と比べることが当たり前になっていて、つい『あの人の方が優秀だ』『自分には特別なものがない』と思ってしまいます。どれだけ努力しても、自分より上の人が目に入ってしまい、『自分なんてまだまだ…』と感じてしまうんです。」

 

厄介なのは、「自分よりできる人」が目に入りやすくなること。

どれだけ頑張っても無意味に感じたり、「自分には何もない」と思い込む悪循環を生むことがあります。

この癖は、自分で自分を認められない、頑張ることに疲れてしまった…という悩みにも繋がってしまいます。

 

過去は変えられないけど…

あなたの過去や育ってきた環境は、確かに変えられません。

でも、その経験に対する「意味のつけ方」は変えることができます。

「好きになれない自分」を責めるのではなく、その気持ちを抱えてきた自分を「ここまで頑張ってきたんだ」と認めてみるだけでも、自分との向き合い方は変わってきます。

 

たとえば、「親の顔色を伺ってきた」という経験。

「顔色を窺ってきた自分が悪いんだ」とい自責思考は、「顔色を窺って頑張ってきたんだ」と自分を認める思考に変換できます。

「あの時は、顔色を伺うしかなかったのだ」と過去の自分の選択を肯定することもできます。

 

自分を好きになれなくてもいい

「自分を好きになれない」と感じると、「好きにならなければ」と焦ったり、自分を責めたりしてしまうことがあります。

でも、無理に好きになる必要はありません。

 

…と書いてしまうと、この記事のタイトルと矛盾するように感じるかもしれませんね。

でも実は、脳の習性上「好きにならなきゃ」「好きになるべき」と強制するよりも、「好きになれなくてもいい」と受け入れる方が、結果的に自分を好きになりやすいのです。

 

「自分を好きになれなくてもいいんだ」と認めることも、一つの選択です。

大切なのは、自分を嫌いになったり、否定したりしないこと。好きになれない自分を受け入れ、「それでもいい」と思えるだけで、心は少し軽くなるはずです。

「自分は今、好きになれないけど、それでもここまで頑張ってきた」と振り返ったり、「完璧じゃなくても、このままでいい」と自分に声をかけてみましょう。

無理に「好きになる努力」をするのではなく、「好きになれない自分でも、そこに価値がある」と思えることが、心を穏やかにする第一歩です。

 

「自分を好きになれない」と感じるのは、あなたが今まで一生懸命生きてきた証です。

そして、その感覚を変えたいと思った今、あなたは新たな一歩を踏み出しています。

過去の影響を感じながらも、自分のペースで「今」を生きる練習をしていきましょう。焦らず少しずつ、自分に優しく寄り添うことで、自分を好きになれる日がきっと訪れます。

 

あなたが今感じている気持ちは、決して間違いではありません。

まずは、今の自分をそのまま受け入れてあげることから始めてみてください。

好きになることを急がず、まずは「今の自分を否定しない」ことを目指していきましょう。

【その気持ち、抱え込まなくて大丈夫です】

「ずっと誰にも言えなかった気持ち、抱え続けていませんか?」
「こんなことで相談してもいいのかな…」そんなふうに思う必要はありません。
あなたの気持ちを、誰にもジャッジされずに安心して話せる場所をご用意しています。
ひとりで考え続けるより、誰かと一緒に整理することで、もっと楽に前を向けることがあります。

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Posted by poche