【気配りで気疲れする…】そんなあなたがラクになる秘訣は「〇〇する」こと

こんにちは。心理カウンセラーPocheです。

今回のテーマは、「気配り疲れ」についてです。

 

「本当は気配りなんてしたくないなぁ」と思っているあなたが、「しなくても大丈夫」と自信を持てますように。

「気配りできる人になりたいのに疲れてしまう…」というあなたが、無理なく気配りできるようになりますように。

「なんでこんなに疲れてしまうのだろう…」と悩むあなたが、その原因に気づけますように。

 

気配り、心配り、気遣いに疲れたあなたに、「気配りをやめるためのヒント」や「無理しない気配りのポイント」についてお伝えしていきます。

 

 

3人に1人が「気配り気疲れ」状態に…

 

全国の男女700名を対象に行ったアンケートによると、誰かに対して「さりげない気配り」をしたことがある人は、全体の7割。

さらにそのうち、3人に1人が「さりげない気配りによって、気付かないうちに疲れを感じたことがある」と回答しています。

 

こうした「気配り気疲れ」は、季節の移り変わりやイベント時期、仕事が忙しい時期などには、特に感じやすいことがわかっています。

カウンセリング現場においても、人と接する機会が増える時期には、対人関係の悩みが増える傾向が見られます。真面目だったり、一生懸命だったり、頑張っている人ほど、この時期は疲れが出やすいのです。

 

悩んだり疲れたりする人の多くは、周囲のことを考えたり、気を遣ったりできる優しい人たちです。

その優しさゆえに、頑張りすぎてしまったり、自分を後回しにしてしまったりして、気がつかないうちに疲れを溜め込んでしまうことがあります。

 

優しいのがダメだ、と言いたいのではありません。

頑張りすぎるのがダメだ、と言いたいのでもありません。

 

でももし、今のあなたが、気配りに疲れている…と感じているのなら、「気配りを譲ってみる」という選択を増やしてみませんか?

 

気配りを譲ってみる…とは?

あなたが気配りするのをやめて、気配りを他の誰かに譲る。

これが、「気配りを譲る」ということです。

 

「気配りを譲るって結局は、気配りしないってことでしょ?」……と感じた方もいるかもしれませんね。

ここでなぜ「譲る」という表現をしたかというと、それはその方が、罪悪感なく気配りをやめられるからなのです。

 

気配りをしている人の多くは、「誰かのために」という優しさや、「した方がいい」「すべき」という責任感、「気配りできる人と思われたい」という向上心から動いています。

そのような人たちが「気配りをやめよう」と思っても、「なんだか悪いことをしている…」と気が引けたり、「困っている人を無視しているみたい」と罪悪感を抱いたり、「相手に冷たい人だと思われないだろうか」という不安が膨らんだりしやすいのです。

 

罪悪感や不安を感じないためのポイント、それが「気配りを譲る」という考え方です

 

「譲る」と考えることで、「誰かのためにそうしている」と捉えることができます。

事実、「気配りを譲ること」は、本当に誰かのためになることがあるのです。

 

私のもとには、「気配り上手になりたい。でも、気が利かないから、いつも出遅れてしまう…」「気配りしたいのに、他の人が先に動いてしまって出来ない…」と悩む人たちがたくさん相談に訪れます。

「気配りに疲れてしまう」と悩む人がいる一方で、「気配りしたいのに、出来ていない」と悩む人もまた多いのです。

 

でも、あなたが気配りをやめてあげると、その他の人が「気配りをするチャンス」が生まれます。

気配りができる人が譲ってあげることで、「気配りできずに悩む人たち」が救われることもあるのです。

 

だから、気配りをやめることに、罪悪感や不安を感じなくても大丈夫。

気配りをやめるのは、何も悪いことではありません。

 

なのですが…。
「気配りをやめたら周囲にどう思われるだろうか」「気が利かない人、冷たい人だと思われないだろうか」と不安になる人たちもいます。

安心してくださいね。

 

気配りをやめても、ある行動をプラスすれば、「気が利く人」になれます。

場合によっては、頑張って気配りするよりも、「いい人」「気が利く人」という評価を得られることもあります。

 

 

相手の気配りを褒めると「あなた」に良いことが…!

 

その行動というのが、「相手の気配りを褒めること」です。

 

冒頭で、「さりげない気配り」をしたことがある人は、約7割にのぼるとお伝えしました。

実は、そのうち8割以上の人が、「自分の気配りを誰かが気づいてくれた時に、前向きな気持ちになる」「気配りを気づいてくれると嬉しい」と回答しています。

 

相手を褒める、つまりは「気配りを認めてあげる」だけで、あなたが気配りする以上に、あなたの良さを周囲に知ってもらう効果があるのです。

 

褒めると言っても、ものすごーく良いことを言ったり、大袈裟に褒めたり、気が利いた言葉を使う必要はありません。

「ありがとう」「助かる」と感謝を伝えるだけでも、相手の心は満たされます。それだけで「さりげない気配りに気づいてくれた」と分かり、相手は嬉しい気持ちになるからです。

 

…とお伝えすると、「それでは、相手だけが得をするのでは?」「それでは、私が気配りできない人だと思われない?」と質問されることがあります。

 

でも、安心してください。

相手の心が満たされれば、あなたにも良い効果があります。

 

それは人の心理傾向の1つに、「返報性の原理」というものがあるからです。

 

返報性の原理で「あなた」も得する

返報性の原理というのは、簡単にいうと「誰かに何かしてもらった時に、お返しをしたくなる心理」のことです。

相手から何かを受け取った時に、「お返しをしないと申し訳ない」「私もお返しをしたい」という心理が働きやすくなります。

 

返報性の原理にはいくつか分類があるのですが、相手の気配りを褒めた時に働くのは「好意の返報性」です。

あなたが相手に渡したのは、「気配りへの褒め言葉」という好意。

それに対して相手も、あなたに何らかの形で「好意を返したい」という心理が働きやすくなるのです。

 

たとえば…

  • 「いえいえ、〇〇さんの方が気配り上手です」「こちらこそ、いつもありがとうございます」など、褒め返された。
  • 褒めるという好意を渡すことで、「褒めてくれるなんて嬉しい。いい人だなぁ」という好意的な評価を得られた。

 

 

あなたが気配りをやめられない理由は…

この記事で私は、「気配りを譲る」という選択肢があるということ。

さらには、「気配りしなくても、あなたの立場は悪くならない」ということについて、お伝えしてきました。

 

ここまで読んでみて、「そうだな。たまには気配りするのをやめてみよう」と思えたなら、それはとても嬉しいことです。

新しい選択ができるようになれば、あなたの毎日は、もっともっとラクに楽しくなっていくはずですから、ぜひ試してみてくださいね。

 

でも…
中には、「それでもやっぱり、気配りをやめるのが怖い」「気配りをやめたいけど、どうしてもやめられない」という方もいらっしゃるのではと思います。

 

もしあなたもその一人なら、「気配りをしなければいけない」「気配りできないのはダメなことだ」と思わせる何かがあるのかもしれません。

 

気配りしたいのに、疲れてしまう…

あなたは、「気配りをしたい」ですか? それとも本当は、「気配りなんてしたくない」と思いますか?

実のところ、どちらでも構いません。気配りをしたい人が「いい人」で、そう思えない人が「悪い人だ」ということを言いたいのでもありません。

 

では、なぜこのような質問をしたかというと、「したくて、している」のと「したくないのに、している」のでは、その原因が違うからなのです。

 

もしあなたが、「したくてしている」のに疲れてしまうのなら、気配りの頻度を減らすのがベストです。

気配りがあなたにとって「したいこと」なのであれば、無理にやめる必要はありません。でも、その気配りも、頑張りすぎるとあなたの心身への負担が大きくなってしまいます。

自分のしたいことだからこそ、したいことを無理なくできるように、「頻度を減らすこと」を心がけてみてくださいね。

 

たとえば…

  • 2回に1回は、「気配り」を相手に譲ってあげる。
  • 誰かが目の前にいると「つい気配りしてしまう」というのなら、人に会わずに一人で休む日を設ける

 

本当は、したくない。でも、「しなきゃ」と思う

本当は気配りをしたくないのに、「なぜかしてしまう」、もしくは「無意識に気配りしてしまって疲れる」のだとしたら、その原因は過去にあります。

「気配りをするべきだ」「気を遣わないといけない」と思うような出来事があったり、子どもの頃から親を気遣っていたり、親の顔色を窺わなくてはいけなかったり……。

このような過去が、「なぜか気配りをやめられない」につながるケースはとても多いです。

 

子どもの頃に「しなければいけなかったこと」というのは、大人になっても「しなければいけないこと」として残ります。

家庭内で親に気を遣わなければいけなかった人というのは、大人になっても周囲に気を遣ってしまいやすいのです。その多くは、無意識にそうなっていたり、「しなければいけない」というふうに強く残り続けます。

 

それ以外には、「してはいけないこと」も同様に、大人になって影響します。

家庭内で「あなたは気が利かない」と怒られてきた人にとっては、「気が利かないこと=ダメなこと」です。だから、気配りを止めるのが怖いと感じます。いけないことをしているという、恐怖を感じるからです。

また、家庭内で「人のことを考えなさい」と教えられてきた人にとっては、「人のことを考えられない=ダメなこと」です。だから、気配りをやめるのが不安になります。本当は、人のことを考える前に「自分のこと」をもっと考えていいのですが、親から「していい」と教えられていないので不安になります。

 

人を気遣えるのも、気が利くことも、人のことを考えられるのも、人として素敵なことです。必要な要素でもあります。

でも子どもの頃にそれを強く植え付けられてしまうと、「出来すぎてしまう」ことがあるのです。

 

だから、疲れてしまいます。

体に良い食べ物も摂取しすぎると「害」になるように、良い行動もまた頑張りすぎると「害」となってしまうのです

※子どもの頃に及ぼす影響のメカニズムについては『あなたはもう、自分のために生きていい』でもご紹介しているので割愛します。

 

「したくないのに、しなきゃいけないと思う」

あなたもその一人なら、「しなきゃと思うのは、過去の影響だ」ということを知ることから始めてみてください。

 

気配りを絶対にしなければいけないということは、ありません。

それでもなぜか「しなければいけない」「した方がいい」と思わせる何かが、あなたの過去にあるはずです。

 

そのことを知った上で、「過去のせいでそう思ってしまうだけで、気配りできない日があってもいい」「気配りを止めるのは、何も悪いことではない」と、大人になったあなたが納得できる情報を集めてみてください。

そうすることで、子どもの頃に植え付けられた「しなきゃ」という思考は、「しなくてもいい」という新しい思考で上書きできます。

 

気疲れするほど、頑張らなくて大丈夫。

長い間気遣いを頑張ってきたのなら、そろそろ休憩しましょう。

そんなあなたを責める権利は、誰にもありません。

 

子どもの頃からずっと頑張ってきたあなたが、罪悪感なく、安心して「気配りできなくてもいい」と思える日が来ることを願っています。

 

 

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「無理しなくていい」「自分を優先していい」。そう思えるようになる本。

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Posted by poche