「すぐ不安になってしまう」と悩むあなたへ
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
突然ですが、あなたには次のようなことがありますか?
- 始める前から、不安が頭をよぎる
- 平和な時に限って、不安なことを想像してしまう
- 好きな人と一緒にいて幸せなはずが、ふと不安になる
- 何かを始める時に「うまくいく自分」より「うまくいかない自分」を想像してしまう
- 漠然とした不安が、常にある
このようなことが月に数回ある程度なら、大丈夫。
どんな人でも不安になることはありますから。
でもこのような不安が週の半分以上、もしくは毎日続いているのなら、『あなたを不安にさせる何か』があるのかもしれません。
・・・とお話しすると「不安になるのは性格のせいではないのですか?」と驚かれる方が、たくさんいます。
そうなんです。
「すぐ不安になってしまう」「いつもなんか不安で…」とおっしゃる方の大半は、性格のせいでそうなっているわけではありません。
不安になってしまうような環境で育ってきたことが原因となるケースは、実はとても多いのです。
不安になりやすい性格、ではない
- ネガティブな考え方を変えたいです
- すぐに不安になってしまう自分を変えたいです
- すぐ不安になる性格のせいで、毎日しんどいです
このような悩みを抱え、相談に訪れる方がたくさんいます。
すぐ不安になってしまうのは「自分の性格のせいだ」と思い込んで、「こんな自分を変えなきゃ」と頑張っている人たちをたくさん目にしてきました。性格を変えるために「ポジティブになるための本」をたくさん読んだり、「前向きに生きるためのセミナー」に参加している方もいらっしゃいます。
クリニックで「もっと前向きに考えた方が良い」とアドバイスされて出来ない自分に落ち込んだり、「自ら不安をつくりだしている」と医師から指摘されて自分を責めてしまう人もいらっしゃいます。
- ふと、不安になってしまう。
- がんばってもがんばっても、不安になってしまう。
- こんな自分はダメなのではないか…
このように落ち込んで、どうしようもなくなって相談に訪れる方をたくさん見てきました。
あなたがダメだから、不安が消えないのではないですよ。
努力が足りないせいでもありません。
不安が消えてくれないのは、あなたが思っているのとは『別のところに原因』があるからです。
あなたのがんばりが足りなかったのではありません。
がんばるポイントがズレていたから、結果が出なかっただけかもしれないのです。
解決しないのは「性格のせいじゃない」からかも
ちょっとイメージしてみてくださいね。
新しいシャープペンシルを買ったとしましょう。
芯を入れても、芯が出てきませんでした。
「シャープペンシル本体が壊れているんだな」と思って、あなたはお店に行って新しいものと取り換えてもらいました。でもやっぱり、芯は出てきません。
実は、芯が出てこない原因は『芯の太さが合っていなかったこと』でした。
0.3㎜のシャープペンシルに、0.5㎜の芯を入れたから出てこなかっただけだったのです。
・・・このように『原因』がズレていたら、どれだけがんばっても『悩みは解決しない』のです。
これまであなたは「不安になるのは、自分のせいだ」「不安になるのは、自分の性格のせいだ」と、自分を責めて追い込んだり、自分を変えようとしてきたかもしれません。
それで「不安になること」が解決したのなら、それはそれでOKです。
でももし解決していないのなら、ここから先を読んでみてほしいなと思います。
「自分のせいではないこと」の可能性について知ることで、何か変わるかもしれませんから。
不安になるきっかけ
不安になるきっかけが「幼少期の出来事」に隠れていることがあります。
今回は、「不安に結びつきやすい3つの事例」についてお話ししていきますね。
1.置いていかれた記憶
小さな子どもにとって「お母さんがいなくなる(かもしれない)」というのは、とても大きな出来事です。
スーパーや公園などで置いていかれた記憶、「もう置いていくからね!!」と強く怒られた記憶が、不安となって刻まれることがあります。
※本当に置いていかれた場合、実際には置いていかれなかった場合、いずれも同様に影響を与えます
大人になった今では「本当に置いていくわけがない」と頭で理解できたとしても、子どもの頃は「本当に置いていかれてしまう!」ととても怖かったはず。
当時感じた『ものすごい不安』が解消されないまま残っていると、大人になっても「不安」が顔を出してしまうのです。
文字通り「どこかに置いていかれた記憶」のこともあれば、親が亡くなったり離婚したことによって「取り残された」「置いていかれた」ように感じることもあります。
この場合、「大切な人がある日突然いなくなってしまうのでは」という底知れない不安を抱えやすいです。
こんな悲しい思いをまた味わうくらいなら「誰とも親しくならない方が良い」「近づかない方が良い」と思ってしまう事もあります。
2.親が病気になった
- あの時ワガママを言ったから
- ちゃんと親に優しくしなかったから
- 頼ってばっかりだったから
- もっと早く気付いて助けてあげられたら…
親が病気になってしまった時、「自分のせいで」と子どもが思い込んでしまうことがあります。
実際には子どものせいで病気になったわけではないのに、そう思ってしまうことがあります。
※親から「あんたのせいで」と言われるケースもありますが…
このような過去の出来事がきっかけで「大切な人が病気になってしまったら…」「自分が酷いことを言ったせいで、また誰かが倒れてしまったら…」と不安になることがあるのです。
その結果、好きではない相手から離れられなかったり、嫌なのに我慢したり、大好きだからこそ不安が膨らんでしまうこともあります。
3.いつも心配されていた
最近の傾向として、最も多いのが『過干渉の親を持つケース』です。
親の年代や子育て方針にもよるので一概には言えませんが、20~30代の方に多く見受けられます。
- 「あなたにできるの?」
- 「私にしてあげる」
- 「あなたのためを思って」
- 「あなたにはこっちの方が良い」
- 「そんなんじゃ将来やっていけない」
- 「あなたは甘い(私の言うことを聞けばいい)」
- 「ちゃんと考えてるの?」
子どもが自分でできることに手出し・口出しをされた場合、子どもは「自分で考え行動する力」を奪われてしまいます。
構ってほしい時に放っておかれて、放っておいて欲しい時に構っておかれた人ほど、大人になった時に人への不信感も抱くようになります。
いつも心配されていた人は「心配されるのが当たり前」になり、「何かする+心配」がセットになってしまうのです。
親から期待されていない、親に信頼されていないと感じていた人は、自分に自信がもてません。何かする時に「自分に出来るだろうか」と、不安になりやすい傾向が見られます。
「あなたにはこっちがいい」「これにしなさい」など親の言うことに従わなければいけなかった人は、自分で何かすることそのものに不安を抱きやすいです。
うまくいった時の成功イメージよりも、うまくいかなかった時の不安なイメージの方が強く出てしまいます。
これらは一例ですし、このように言われたからといって、必ずこうなるわけではありません。
ですが子どもの頃に親に言われ続けた言葉がきっかけとなって『不安を抱きやすくなっているケース』は、実はとても多いということをお伝えしておきます。
不安の正体の見つけ方
不安になることが「性格のせい」なのか、それとも「過去の何かのせい」なのか知るための方法を1つ、お伝えします。
それは今不安に感じていることについて、次のような質問をしてみることです。
1.今、何が不安なの?
2.どうして今、それが不安なの?
3.その不安がなくなったら、安心できそう?
質問にハッキリ答えが出ず「なんとなく」「なぜかそう思う」「どうだろう…」が多いなら、あなたが今感じている不安は「過去の何かのせい」の可能性が高いです。
まずは、「自分の性格のせいではなかったのだ」と思ってみてくださいね。
今まで自分の性格のせいだと責めてきたのなら、「性格のせいじゃなかったんだ…!」と感じてください。
性格を変えなきゃと悩んできたのなら、「性格変えなくていいんだ」と思って大丈夫。
あなたが今不安に感じているのは「過去の出来事」が関係しているのであって、「今目の前で不安な出来事が起こっているわけではない」と認識するだけでも、少しずつ心の状態が変わってくることがあります。
今あなたに必要なのは「あなたの性格を変えること」ではなくて、「何がどう不安に結びついているのかを知ること」です。
これまで自分を責めて変えなきゃと思ってきたあなたが、少しでもホッとしたり、「これでいいんだ」と思えますように・・・。
そう願い、今回のブログを書きました。