「人が敵に見える」「攻撃されてる気がする」あなたへ|その不安の背景と心を守る方法
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「この人、私のことを否定してる?」
「責められている気がする」
「また何かされるかも…」
そんなふうに、相手の何気ない言葉や表情に、不安や怖さを感じてしまうことはありませんか?
周りの人たちが「敵」に見えてしまう―
それは、傷ついた経験をもつ、あなたの心がずっとがんばってきた証かもしれません。
「誰も信じられない」その感覚の裏側にあるもの
たとえば…
- ふいに向けられた視線
- 悪気のない意見や感想
- 「どうだった?」という普通の質問
- 「なんでそう思うの?」という相手からの疑問
それだけで、胸がザワっとして、心が「構えモード」に入ってしまう。
自分を守るために、無意識のうちに“攻撃されるかも”と感じてしまう。
……これは心理学で「敵意帰属バイアス」と呼ばれる状態に似ています。
相手の言動を、自分への敵意や攻撃と受け取ってしまう、そんな思考のクセです。
でも、それは“攻撃したい気持ち”からではなく、心が自分を守ろうとしているだけなのです。
むしろ、「これ以上傷つきたくない」という、あなたの心のSOSといえます。
なぜそんなふうに感じてしまうのか?
実はこの思考の背景には、多くの場合、過去のつらい体験が関係しています。
- 小さい頃から怒られてばかりいた
- 家庭や学校で上下関係が強く、いつも誰かが上、誰かが下だった
- 「味方」と思っていた人に裏切られたり、見捨てられたことがあった
- 無視されたり、仲間外れにされた経験がある
- 家族の中にいつも緊張感や怖さがあった
そんな体験が積み重なると、
「人間関係=戦い、勝ち負け、支配と服従」という図式が、心の中で『常識』になってしまうことがあります。
多くの場合、大人になって環境が変わっても、心の中の『常識』は更新されません。
だから今でも、ただの会話すら「攻撃」に見えてしまうことがあるのです。
「怖い」「嫌だった」その気持ちに、まずは寄り添って
「また責められてる気がする…」
「こんなふうに思う自分が嫌」
そんなふうに今あなたが感じているのなら、まずはこんなふうに心に問いかけてみてください。
「何が嫌だった?」
「何が怖くて、不安だったの?」
この問いは、責めるためのものではなく、あなたの心の中にいる“小さなあなた”の声を聴くためのものです。
怖かったね、傷ついたね、嫌だったね……と感じてあげるだけで、心は少しずつ「もう戦わなくても大丈夫」と思えるようになっていきます。
まずは「これは思考の癖かもしれない」と気づくことから
「敵に見えるのは、過去の思い出が投影されているだけかもしれない」
そう気づけたら、それだけで大きな一歩です。
今見えている“敵”は、本当に敵ではないかもしれない。
その可能性をほんの少しでも受け入れられたら、あなたの世界はゆっくりと変わりはじめます。
そして、事実や相手を知りながら、自分自身にも目を向けていくこと――
それが、これからの人間関係において、「新しい選択肢」をもたらしてくれるようになります。
あなたは悪くない。心がずっと、頑張ってきただけ
見えないところで心が構え続けていたこと。
誰にも見せずに、自分ひとりで警戒していたこと。
そのがんばりを、どうか責めないであげてください。
すぐに「信じる」ことも、「安心する」ことも難しくていい。
でも、あなたには、もう敵から身を守らなくても大丈夫な場所が、きっと見つかります。
その日まで、少しずつ――
「私は私の味方になれる」と思えるように、自分の心にやさしく寄り添っていきましょう。
「そんな場所ない」と思った時は、ここにPocheメールカウンセリングという場所があることも思い出していただけたら嬉しいです。