「ダメな自分がバレるのが怖い」あなたへ
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「こんなこと言ったら、変に思われるかも」
「ちゃんとしてない自分を見せたら、嫌われるかもしれない」
「本当の自分を知られたら、きっと幻滅される…」
そんなふうに、心のどこかで不安を抱えてしまうことはありませんか?
「うまくやらなきゃ」「失敗しちゃいけない」と、自分を追い込んでしまう…。
周りの人たちには笑顔で接しているのに、家に帰るとどっと疲れてしまう…。
家に帰ってからも「自分の対応」を思い出して後悔したり、「誰かの対応」にモヤモヤしたり…。
そんな日々が続いていると、自分を出すのが怖くなったり、少しずつ自分のことがわからなくなってしまうことがあります。
怖さの奥にある気持ち
「ダメな自分がバレるのが怖い」
このような気持ちが出るのは、決して悪いことではありません。
それはきっと…
「嫌われたくない」
「ちゃんと受け止めてもらいたい」
「ありのままの自分でも、大丈夫だよって言ってほしい」
そんな不安と、素直な気持ちがあるからこそなのだと思います。
もしかすると、これまでに誰かに否定された経験があったのかもしれません。
心を開いたときに、傷つくような出来事があったのかもしれません。
すると…
「もう二度とあんな思いをしたくない」と思って、がんばって「ちゃんとした自分」を演じようとしてしまうのです。
人はみんな、完璧ではありません。
誰でも、苦手なことがあって、失敗することもあって、思うようにできない日もあるものです。
「ダメなところ=見せてはいけないもの」ではなくて、それもあなたの大切な一部です。
誰にだって、つまずく瞬間や、自信が持てなくなるときはあります。
でも、それは“特別な欠点”ではなく、「人として自然なこと」なのです。
だから、今のあなたが「うまくできない」と感じていることも、「気づかれたら恥ずかしい」と思っていることも…
すべてが“直さなきゃいけないところ”なんかではありません。
むしろ、そうした心の揺れこそが、あなたが一生懸命に生きている証です。
まずは自分に声をかけてみる
「うまくできなかったな」
「今日もよくがんばったね」
「今はつらいよね」
そんなふうに、自分にそっと声をかけてあげるだけで、心は少しずつ落ち着いていきます。
これは、心理学でいう「セルフ・コンパッション(self-compassion)」というアプローチにもとづいています。
セルフ・コンパッションとは、
自分が苦しいとき、失敗したときに、批判や否定ではなく、やさしく思いやりのある言葉を自分に向けることです。
この「自分へのやさしさ」は、脳や神経にも影響を与えることがわかっています。
たとえば…
- 自分を責めているときに活性化する扁桃体(へんとうたい)という“脳の危険センサー”が、やさしい言葉によって静かになっていく。
- やさしい声かけをすると、「安心ホルモン」と呼ばれるオキシトシンの分泌が促される
- その結果、不安や緊張が和らぎ、心が少しずつ安全だと感じられるようになる
だからこそ、
「うまくやらなきゃ」ではなく「今の私でも、ここにいていい」と自分に伝えることが、回復のスタートになるのです。
言葉にしてあげるだけで、心は少しずつ「わかってもらえた」と安心していきます。
一人でがんばらなくても大丈夫
もし今、「自分の気持ちがうまく整理できない」「ひとりで考えるのがもうつらい」と感じているなら…
どうか、誰かを頼ることをためらわないでください。
ひとりで抱え続けるより、誰かと一緒に見つめ直すことで、ふっと軽くなることがあります。
どうか、自分にやさしくいてくださいね。
そして、いつかあなたが、「そのままの私でも、ここにいていい」と思える日がやってきますように。
心から、そう願っています。