“ちゃんとしなきゃ”が止まらないあなたへ。少しだけ、力を抜いても大丈夫
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
今日は、
「“ちゃんとしなきゃ”が頭から離れない」
「ずっと気を張っている感じがして、ふと疲れてしまう…」
そんなふうに感じているあなたに向けて、お話をしていきたいと思います。
「ちゃんとしなきゃ」でいっぱいの毎日
家のこと、仕事のこと、人付き合い。
どれも中途半端にならないように…
誰かに迷惑をかけないように…
「きちんとしなきゃ」「しっかりしなきゃ」と、気がつけば毎日をそんな気持ちで過ごしている。
そんなあなたは、きっとすごくがんばり屋さんなのだと思います。
誰かの役に立ちたい。
ちゃんと認めてもらいたい。
失敗して、嫌われたくない——
そんな気持ちがあるからこそ、いつも気を張って、予定を埋めたり、責任を果たそうと努力することもあるのではと思います。
そう思えるのは、あなたの素直さであり、努力できるよいところ。
でも、そんなふうに“完璧にしようとする日々”が続くと、いつしか自分を追い詰めてしまうことがあるのです。
相談事例:「気を抜くと、自分が崩れてしまいそう」
Aさん(30代・女性)は、いつも「頑張ってるね」と言われる存在でした。
仕事も家のこともきちんとこなし、時間の使い方も丁寧で、周りから見ると「しっかりした人」。
でもカウンセリングの中で、Aさんはこんなふうに言いました。
「何も予定がない日がくると、怖くなるんです」
「何かしていないと、ちゃんとしていない自分がバレてしまいそうで…」
「本当はすごく疲れているのに、休み方がわからないんです」
Aさんは、ずっと「ちゃんとしている自分」でいなければならないと思っていました。
気を抜けば、自分が崩れてしまいそう。
本音を見せれば、がっかりされる気がする。
褒められるたび、「本当の自分を見せてはいけない」と苦しくなる。
…だからずっと、“頑張り続ける”ことで自分を保っていたのです。
あなたはもう頑張れています
「もっとちゃんとしなきゃ」
「まだ足りない」
「これくらいで疲れるなんて、ダメだ」
そんなふうに思ってしまうとき、どうか心のどこかで思い出してみてください。
その「ちゃんとしなきゃ」という気持ちが出てくる時点で、あなたはもう十分に“ちゃんと”頑張ってきたはずなのです。
一度も頑張ったことがなければ、そんなふうに思えません。
頑張っていないなら、そんなふうに焦ったり、落ち込むこともありません。
もしかすると、
「これくらい当たり前だ」「誰でもやっている」と思う人もいるかもしれませんね。
そんなあなたに伝えたいのは、「そう思うのはあなたが頑張ってきた証拠」という言葉です。
それは、『頑張る』が当たり前になっている人の思考。つまり、あなたは「頑張る」が当たり前になるほど、努力してきたということなのです。
「ちゃんとしなきゃ」「しっかりしなきゃ」と思う人ほど、すでにたくさんのことに気を配り、人のために動き、自分の気持ちを後回しにしてきたのだと思います。
だからこそ、
「今日はちょっとだけ、ちゃんとしなくてもいいかも」
そんなふうに思える時間があってもいいのです。
“ちゃんとできない私”もいていい
Aさんは、カウンセリングを通して少しずつ気づいていきました。
「疲れてもいいんだ」
「ちゃんと休んでいいんだ」
「“ちゃんとしてない日”があっても、大丈夫なんだ」
最初はうまく力を抜くことができなくて、「どうして休むだけなのにこんなに罪悪感があるんだろう」と涙を流すこともありました。
でも、何度も自分の気持ちを話し、聞いてもらう中で、Aさんの表情は少しずつやわらかくなっていきました。
ある日ふと、こんなふうに話してくれたのです。
「“ちゃんとしてない私”も一緒にいていいんだ、って思えたら、少しラクになりました。
ちゃんとできない日も、私は私。怖かったけど、ちゃんと1日はすぎていく…。
みんなに嫌われるんじゃないかって思ってたけど、案外そんなこともなくて。なんか、ちょっと拍子抜けしちゃいました!(笑)
今は、毎日が前よりずっとラクです。ありがとうございます 」
誰かに話すことで、力が抜けることもある
「頑張っているのに、なぜか苦しい」
「うまくいっているはずなのに、心が晴れない」
そんなときこそ、自分の中で何が起きているのか、少し立ち止まって見つめてみることが大切です。
でも、ひとりで心の奥を見つめるのって、思っているより難しいものです。
カウンセリングでは、「こんなことで相談していいのかな」と思うようなことでも、じっくりとお話を伺っています。
誰かに話すことで、がんばっている自分を労われたり、
「もう少しゆるめても大丈夫かも」と思えるようになったり。
そんな時間が、今のあなたの毎日をほんの少しだけ、穏やかにしてくれるかもしれません。
今日も“ちゃんとしよう”としている、あなたへ
あなたは、もうちゃんと頑張れています。
そのことに、どうか少しでも気づいてあげてください。
「ちゃんとしなきゃ」が止まらないときほど、
心の奥は「そろそろ休ませてほしい」と、そっとサインを送っているのかもしれません。
もし、どこかで力を抜けなくなっていると感じたら——
ひとりで抱え込まずに、話してみても大丈夫です。
がんばるあなたが、少しだけ“自分に優しくできる場所”に出会えますように。