「嫌われるのが怖い…」「私、嫌われた?」と不安になるのはなぜ?
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
✔ 人に嫌われるのが怖い…
✔ 嫌われたくなくて、つい相手に合わせてしまう…
✔ 誰かの機嫌が悪いと、自分のせいかも?と不安になる…
こんなふうに、人からどう思われるかを気にしすぎてしまうことはありませんか?
「嫌われたくない」という気持ちは、とても自然なものですが、それに縛られると、本当はやりたくないことを無理に引き受けたり、自分の気持ちを押し殺してしまったりして、どんどん生きづらくなってしまいます。
では、なぜ「嫌われるのが怖い」と感じてしまうのか…。
今日は、その理由についてお話しできればと思います。
「嫌われたくない」は、人の本能
「嫌われたらどうしよう…」と不安になるのは、決しておかしなことではありません。
なぜなら人は、もともと集団の中で生きる生き物だからです。
昔の時代では、仲間外れになることは「生きること」に直結する重大な問題でした。
そのため、人間の本能として、「人と良好な関係を築くこと」=「安全に生きること」 という意識が強く残っています。
特に、日本は「空気を読む」文化が根付いているため、「人からどう思われるか」を気にすることが当たり前 の社会。
幼いころから「みんなと仲良くしなさい」「周りと同じようにしなさい」と育てられることが多く、知らず知らずのうちに「嫌われないようにしなきゃ」という意識が強くなってしまうのです。
相談事例:Mさん(30代・女性)のケース
「人に嫌われるのが怖いんです」と話すMさんは、次のような悩みを抱えていました。
「ちょっとしたことで『私、嫌われたかも…』と不安になってしまいます。LINEの返信が遅いと『何か悪いこと言ったかな?』と気になるし、相手の機嫌が悪そうだと『私のせい?』と考えてしまうんです。
『いい人でいなきゃ』と思うほど苦しくなるのに、それをやめるのも怖くて、どうしたらいいのかわからなくなります。」
職場でもプライベートでも「いい人」でいようと努力してきたMさん。
親や友人からの頼みごとは断れず、職場でも誰よりも気を配ってしまう…。気にせず自由に振る舞っている周囲を見ていると、なんだか自分だけ損をしているように感じるようになり、最近ではそんな自分に疲れてしまうようになったのだと言います。
Mさんは、「嫌われること」=「自分が悪いことをした証拠」 と思い込んでしまい、常に周りの顔色をうかがうようになっている状態でした。
「私は嫌われた?」と不安になる心理
例えば、LINEの返信が遅かったとき、「何か悪いこと言ったかな?」と不安になることはありませんか?
また、職場や友人の態度が少しそっけないと、「嫌われたのかも?」と考えてしまうこともあるかもしれませんね。
実は、こうした不安の多くは、実際には「ただの思い込み」であることがほとんどなのです。
相手は忙しいだけかもしれないし、たまたま気分が落ちていただけかもしれません。後で返事をしようとしてうっかり忘れていた、ということもあるでしょう。
でも、「嫌われたくない」という気持ちが強いと、相手の態度を過剰に気にしてしまう のです。
そして、どんどんとネガティブな方に思考が働いて不安を膨らませてしまいます。
「嫌われるのが怖い」と思うほど、人間関係が苦しくなる
皮肉なことに、「嫌われたくない」と思うほど、かえって人間関係が苦しくなってしまいます。
たとえば、「人に嫌われたくない」という思いが強いと、気が乗らない誘いでも無理をして付き合ってしまったり、相手に合わせすぎて疲れてしまったりします。
さらに、「いい人でいよう」とするほど、かえって素の自分を出しにくくなり、人間関係が苦しくなることもあるのです。
「人に嫌われたくない」と思うのは、悪いことではありません。
でも、その気持ちに縛られすぎると、自分らしく生きることが難しくなってしまう のです。
Mさんがラクになれた理由
Mさんはカウンセリングを通して、「嫌われるのが怖い」の正体は、過去の経験や思い込みによるもの だと気づきました。
「いい人でいなきゃ」「嫌われるのは悪いこと」という考えが、自分を苦しめていたのです。
「人に嫌われたくない」という思いが強いと、気が乗らない誘いでも無理をして付き合ってしまったり、相手に合わせすぎて疲れてしまったりします。さらに、「いい人でいよう」とするほど、かえって素の自分を出しにくくなり、人間関係が苦しくなることもあるのです。
そこで、少しずつ『相手の機嫌=自分のせいではない』と意識し、相手の反応を気にしすぎるクセを手放す練習をしました。
たとえば、すぐに『嫌われたかも』と思うクセを『今は忙しいのかも』と意識的に置き換えるようにしたのです。
すると、相手の反応を気にしすぎず、自分の気持ちを大切にできるようになった のです。
「嫌われるのが怖い」と感じるのは、あなたが周りを大切にできる優しい人だからこそ。
でも、あなたの気持ちも、同じくらい大切にしていいんですよ。
もし「私はどうしたらいいんだろう?」と悩んだときは、カウンセリングを通して、一緒に考えていくこともできます。
あなたの心が、少しでもラクになりますように願っています。