「私は悪くないのに、なぜか責められる…」と思う人へ
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
「相手の機嫌が悪いと、自分が何かしたのかと思ってしまう…」
「つい謝ってしまうけれど、本当は私が悪いわけじゃないのに…」
こんなふうに、他人の不機嫌や怒りを、自分のせいだと感じてしまうことはありませんか?
もちろん、誰かを傷つけたときには謝ることも大切です。
でも、すべての出来事を「自分の責任」と思ってしまうと、必要以上に自分を追い込んでしまいます。
今回は、「他人の怒りや不機嫌を自分のせいだと思ってしまう理由」と、「責任を背負いすぎないための心の持ち方」についてお話しします。
なぜ、他人の不機嫌を「自分のせい」と思ってしまうのか?
他人の怒りや不機嫌を「自分のせい」と感じやすい人には、いくつかの共通点があります。
例えば…
✔ 相手の機嫌を敏感に察知してしまう
✔ 人間関係を壊したくなくて、つい謝ってしまう
✔ 過去に「自分が悪い」と思わされる経験があった
✔ 「いい人」でいようと頑張りすぎてしまう
特に、幼いころに親や周囲の人から「あなたのせいで〇〇になった」と言われ続けていた人は、「相手が不機嫌なのは、自分に原因がある」と思い込みやすくなることがあります。
でも、他人の気分は、必ずしもあなたの言動が原因とは限りません。
相手が不機嫌なのは、体調不良やストレス、相手のプライベートな事情によるものかもしれないのです。
📩実際の相談事例
「上司が不機嫌そうにしていると、『私が何かミスしたのかな…』と不安になります。
先輩の機嫌が悪そうだと、『私が何か失礼なことを言ったのかも…』と考えてしまうんです。
何かしなきゃと思うけど、それが空回りしてうまくいかなくて…。そんな自分が嫌になります」
Mさん(30代・女性)は、職場でいつも人間関係に気を遣いすぎてしまうことに悩んでいました。そのたびに「とりあえず謝っておこう…」と、原因がわからないまま謝ることが習慣になっていたのだといいます。
「そんなダメな自分を変えたい」と、Mさんは、メールカウンセリングに申し込みました。
Pocheからの質問に答えながら、「本当に自分のせい?」と一緒に考えていくうちに、Mさんは意外なことに気づいたのです。
「よく考えたら、上司はいつも忙しくてピリピリしているし、先輩は他の人にも冷たい態度をとることがある…。もしかして、私は関係ないのかも?」と。
そう気づいてから、Mさんは「とりあえず謝る」のではなく、「まずは様子を見てみる」ことを意識するようになりました。
「相手が不機嫌なとき、『もしかして私のせい?』と焦る気持ちはまだあります。でも、『ちょっと待って、本当に私が原因?』と考えることで、冷静に受け止められるようになりました。
同僚には、「これまでのMさんは謝りすぎて、なんか話しにくかった。今の方がいいと思う!」と言われたり(笑) この1ヶ月で、人間関係が楽になってきました。ありがとうございます」
本当に自分のせい?チェックリスト
Mさんのように、相手の不機嫌に対して「とりあえず謝る」ことが習慣になっている人は、一度立ち止まって考えることが大切です。
謝る前に、次のチェックリストを確認してみましょう。
🔲 相手は、他の人にも同じ態度をとっている?
🔲 相手の不機嫌は、仕事のストレスや体調不良が原因では?
🔲 自分は本当に何か失礼なことをした?
🔲 謝らないといけない理由がはっきりしている?
🔲 「とりあえず謝っておこう」と思っていない?
これらをチェックした上で、「やっぱり私に非があったな」と思えたら謝る。
でも、「いや、これは私の問題じゃない」と気づけたなら、無理に謝らなくてもいい。
…そんなふうに「謝るかどうかの基準」をつくっておくと、「とりあえず謝る」から抜け出していけるはずです。
「私が悪いのかも…」と思う前に
誰かの機嫌が悪いと、「私のせいかも?」と感じてしまうことはあるかもしれません。
でも、それはあなたの責任とは限らないのです。
✔ 他人の感情は、必ずしもあなたのせいではない
✔ 謝る前に、一度「本当に私が原因?」と考えてみる
✔ 相手の機嫌よりも、自分の心の平穏を大切にする
もし今、「いつも人の顔色をうかがってしまう」「つい謝ってしまう」と感じているなら、少しずつでも「責任を背負いすぎないこと」を意識してみてくださいね。
あなたが、もっと心を軽くして人間関係を築いていけますように。
※謝るかどうかの基準をつくっても「なぜか謝ってしまう」「謝らないのが不安」になる場合には、過去の影響が強いことが考えられます。この場合は個別にメールカウンセリングでご相談いただければと思います。