部屋が片付かない原因は『心の疲れ』!? 片付けられない心理と対処法
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
「部屋を片付けなきゃと思うのに、どうしても動けない…」
「片付けができない自分が嫌になる…」
「部屋が荒れていると、余計に気分が落ち込む…」
そんなふうに、片付けたい気持ちはあるのに、なかなか動けないことに悩んでいませんか?
そんな自分を責めてしまうこともあるかもしれませんが、でも実は「片付けられない」のは、あなたの心が疲れているサインなのかもしれません。
今回は、片付けられない心理とその対処法について、一緒に考えていきましょう。
部屋が片付かないのは「あなたがダメだから」ではない
「部屋を片付けられない=ズボラ」「だらしない性格だから」と思い込んでいませんか?
…でも、本当にそうでしょうか?
というのも、片付けられないのは「性格の問題」というより、「心や体のエネルギー不足」が関係していることが多いのです。
たとえば…
✔ 仕事や人間関係でストレスが多いと、片付ける気力がなくなる
✔ 疲れていると、何をどうすればいいのかわからなくなる
✔ 完璧に片付けなきゃと思うほど、動き出せなくなる
心の疲れと部屋の状態はつながっている?
心理学の研究でも、「部屋の状態」と「心の状態」は深く関係していると言われています。
例えば、こんな経験はありませんか?
✅ 気持ちが落ち込んでいるとき、部屋が散らかる
➡ やる気が出ないと、片付ける気力が湧かなくなる
✅ 部屋が散らかっていると、イライラやストレスが増える
➡ 物が多いと視界からの情報量が増え、脳が疲れやすくなる
✅ 掃除をすると、なぜかスッキリする
➡ 目の前の環境が整うことで、心も整いやすくなる
これは、心理学の「認知負荷(Cognitive Load)」という考え方にも関係しています。
「視界に入る情報が多いと、脳が余計なエネルギーを使ってしまう」という研究結果もあるのです。
つまり、『片付けられない=心が荒れている(ダメな自分)』というよりは、心が疲れていると片付ける気力がなくなり、部屋が散らかることでさらにストレスが溜まる…という悪循環に陥りやすくなるというわけです。
無理しない片付けのコツ(今しなくてもいい!?)
「片付けなきゃ」と思うほど、プレッシャーで動けなくなってしまう時には、小さなことから1つずつ。「完璧にやろうとしないこと」がポイントです。
例えば、次のような方法があります。
🔹 「5分だけ片付ける」
➡ タイマーをセットして、5分経ったらやめる(意外と進む!)
🔹 「1つだけ捨てる」
➡ 何か1つだけ処分してみる(これだけならハードルが低い)
🔹 「視界に入る場所だけ片付ける」
➡ デスクの上やソファ周りなど、気になる部分だけ整える
ですが…何より大事なのは、4つめ「片付けるよりまず休む」です。
そう、「今すぐ片付けなくてもいい」という逃げ道を用意することも大事なのです。
「片付けない自分はダメ」と思うよりも、「疲れているから、今は仕方ない」「元気になったらやればいい」と考えるほうが、結果的に動きやすくなるからです。
相談事例:小さな片付けで気持ちが変わったHさん
「片付けなきゃとは思うのに、やる気が出なくて…。」
Hさん(30代・女性)は、仕事のストレスが溜まると部屋が散らかり、散らかることでさらにイライラする…という状態を繰り返していました。
そんなHさんがカウンセリングで取り組んだのは、「たった1つだけ片付ける」という方法でした。
たとえば…
🔹 「机の上にあるペットボトル1本を捨てる」
🔹 「クッションを定位置に戻す」
🔹 「ベッドの上の服を1枚だけ畳む」
「たったこれだけ?」と思うかもしれませんが、「1つできた」という感覚が、「もう少しやってみよう」につながることも多いのです。
次に挙げるのは、そのことを実感したHさんからのメッセージです。
「最初は、『たった1つ片付けるだけじゃ何も変わらないよ…』と思っていました(すいません!!)
でも、Pocheさんに『それでもOK』『一緒にやってみよう』と言われて試してみて、よかったです。たった1つだけど、その1つを続けるのが、こんなに大きいことなんだなって…。
今は、『机の上だけスッキリ』を継続中!気のせいか、仕事も捗ります(笑)また報告しますね。」
「片付けなきゃ」と思うほど、動けなくなるときは
ここでは、「片付けたいのに出来ない」と思う人に向けて、片付けるためのスモールステップをご紹介しました。
でも、「片付けられるようになりなさい!」ということではないのですよ。
「やりたいのに出来ない」「出来ていたのに、今はできない」のなら、今あなたの心や体が疲れているサインかもしれません。怠けや甘えなんかではありません。
片付けられない時期があるのも、自然なこと。
無理せず、自分のペースで、少しずつ心地よい空間を作っていけますように。