「こう思われている気がする…」「どうせこう思ってるんでしょ?」そんな思い込みを手放すには

こんにちは。心理カウンセラーPocheです。

今日の記事は、人間関係がしんどいと感じているあなたに向けた内容です。

 

「周りがこう思っている気がする」

「どうせ、〇〇だと思っているんでしょ?」

 

誰もそんなこと言ってないのに、直接言われたわけではないのに…そんな感覚に押しつぶされそうになることはありませんか?

実は、あなたがそのような気持ちになるのには、理由があります。

この記事では、その理由を一緒に考えながら、「どうしてそんなふうに感じてしまうのか」「どうしたら少し楽になれるのか」をお伝えしていきます。

 

なぜ、そう感じるの?

「どうせこう思われているんでしょ?」と感じてしまうケースで特に多いのは、次の3つの原因です。

1:過去の経験から生まれる「思い込み」

過去に否定的な言葉をかけられたり、期待に応えられなかった経験は、心に深く刻まれるものです。特に、親や教師、信頼している人からの言葉や態度は、「自分はダメだ」「また失敗するかもしれない」という思い込みを強める原因となります。

このような経験が繰り返されると、今後も同じように否定されるに違いないと感じるようになり、相手の本当の気持ちを確かめる前に、自分で「きっとこう思われている」と結論づけてしまうのです。

「自分は何をしても否定される」「他人は自分より優れている」といった思い込みがつくられることもあります。

2:周囲の期待に応えようとしすぎる

「相手がどう思うか」が気になりすぎる場合、無意識に「他人に認められなければ自分には価値がない」と考えてしまっていることがあります。

たとえば、幼い頃に周囲の期待に応えることで褒められたり、逆に期待を裏切ると否定されたりした経験がある場合、自然と「人の期待を裏切らないように行動しなければ」と思い込む癖がつきます。

この癖が続くと、相手の本当の気持ちを尋ねたり、自分の気持ちを優先することが難しくなり、自分で勝手に「こう思われている」と結論づけるようになってしまいます。

 

厄介なのは、「相手がどう思うか」が気になりすぎると、自分の中で相手の気持ちを想像して行動を決める癖がついてしまうことです。

その結果、相手の本当の気持ちがわからなくても、自分で「こう思われているに違いない」と結論づけてしまうのです。

 

3:自己評価が低いことによる感覚の歪み

自己評価が低いと、自分に対するネガティブな感情が根強くなり、周囲の言葉や態度が過剰に気になってしまいます。

たとえば、何気ない一言や表情に対しても「自分を否定している」と感じたり、相手の言葉を悪い方向に解釈してしまうことがあります。相手にはそんなつもりがなくても、です。

この場合は、周囲に相談しても「気にしすぎ」「考えすぎ」と一蹴されてしまうことも…。「気にしすぎる自分がダメなのか」と、ますます心が落ち込んでしまうケースはとても多いです。

 

さらに、「自分は価値がない」「どうせ期待されていない」という思い込みがあると、相手の肯定的な態度さえ信じられず、「裏では悪く思っているのではないか」と疑ってしまいます。

疑いの気持ちは、考え続けるにつれて、次第に「事実」であるかのようにあなたを苦しめるようになります。

自分に自信がないと、ネガティブな想像を現実のように感じてしまうことがあるからです。たとえば、「私は価値がない」「ダメな人間だ」と思うことで、相手の言葉や態度が自分への否定に感じられてしまいます。

 

自分を責める背景にあるもの

「周りがこう思っている気がする」

「どうせ、〇〇だと思っているんでしょ?」

…このように感じる背景には、過去の経験や家庭環境の影響が考えられます。

ここでは、特に影響を与えやすい事例を3つご紹介します。「近い出来事はあっただろうか?」と、ご自身の過去を振り返ってみてくださいね。

1:幼少期の家庭環境の影響

子どもの頃、「親に従わないといけない」と感じた経験が大人になっても影響することがあります。

たとえば、「自分の意見を出したら怒られた」「兄弟や他の子と比較され、評価された」という経験があると、相手に合わせて行動しないと認められないと思い込んでしまうのです。

 

また、「家族から言われたひどい言葉」が心に深く刻まれると、それが自分の中で強い自己否定感として残ります。

たとえば、「デブ」「ブス」「バカ」といった言葉が繰り返し言われることで、「自分には価値がない」という思い込みが強化されることがあります。

大人になってから褒められても、「どうせお世辞だ」「本当にそんなことを思っているのか?」など、褒め言葉をそのまま受け取れなくなってしまうケースは珍しくありません。

 

2:母親や兄弟の影響

親や兄弟との関係性が、自己評価の低さを生む原因になることがあります。

たとえば、「兄弟のほうが大事にされている」「母親に厳しく扱われた」と感じると、自分は認められていない、価値が低いと思い込みやすくなります。

「自分がどうしたいかより、相手に合わせることを優先してきた」という人は、家庭環境の中でそのような行動を繰り返した結果、周りに認められることが自己評価の基準になっている場合があります。

3:他人から受けた経験の影響

親以外の他人、たとえば学校の友人や教師、職場の上司や同僚からの言葉や態度も、自己否定感や「こう思われているに違いない」という感覚を生む要因になることがあります。

たとえば、友人からの冗談交じりの一言や、教師からの厳しい指導が繰り返されることで、「自分は劣っている」「何をしてもダメだと思われている」と思い込むようになる場合があります。

 

そのほか、理不尽な評価や無視、他人からの競争意識を感じることで、「常に他人の目を気にしなければならない」という感覚が強まり、自分の意見や行動に自信を持てなくなることがあります。

 

「こう思われている気がする」から抜け出すために

「どうせこう思われているんでしょ?」という感覚から抜け出すのは簡単なことではありません。でも、少しずつ心を楽にするためのヒントはあります。

 

「本当にそう思われているのか?」を問いかけてみる

誰も言っていないのに、「〇〇だと思われている」と感じてしまうのは、思い込みの可能性大。

…ですが、「〇〇だと思われている」と感じている時は、頭の中でまるでそれが事実かのように存在しています。思い込みだと気づけないのです。

その結果、「事実だと思うに至る証拠」ばかり無意識に集めてしまい、「やっぱり〇〇だと思われている気がする…」というように、思い込みがどんどん強化されてしまいます。

 

この思い込みにブレーキをかけるために有効なのは、自分自身への問いかけです。

「それを証明する証拠は本当にあるの?」

「言われたわけでもないのに、どうしてそう感じるの?」

多くの場合、それが「自分の中で作り出した感覚」であることに気づくかもしれません

 

「どうせこう思われている」の正体を探る

あなたが「文字にして書くこと」に抵抗がなければ、感じていることを書き出してみるのも効果的です。

「どうせ私は~と思われている」と感じる具体的な内容を書き出し、それが過去のどんな出来事とつながっているのかを振り返ることで、「その感覚の正体」に気づけることがあります。書くことで思考が整理されるからです。

 

「どうせこう思われている」と感じる感覚を言葉にすることで、漠然とした不安やモヤモヤの正体が少しずつ明確になります。

たとえば…

「どうせ私は仕事が続かないと思われている」と感じるなら、それを書き出し、その背景を振り返ってみましょう。

「以前、仕事を辞めた時に家族や周囲から何か言われた経験があるのかもしれない」と、過去の出来事を思い出すことがあります。そのほか、「テレビやネットで批判的なコメントを目にしたのが原因かも」と気づくこともあります。

 

ここで重要なのは、自分を責めないことです。

「こう感じるのは過去にこんな経験があったからなんだな」と、客観的に受け止めるだけで十分です。

この作業を繰り返すことで、感覚の正体に気づき、過去の影響を切り離して今の自分を見つめ直すきっかけになりますよ。

 

自己肯定感を少しずつ高める

自己肯定感を高めるには、「できたこと」や「頑張ったこと」を書き出す習慣を通じて、自分の努力や成果を客観的に見つめることが効果的。

たとえば、「今日は洗濯をした」「いつもより早く起きられた」といった小さなことでも構いません。「こんな些細なことで意味があるの?」と思うかもしれませんが、その積み重ねが自己肯定感を育む大きな一歩となります。

大切なのは、「できたこと」にフォーカスすること。

失敗やできなかったことは考えず、ポジティブな側面だけを意識しましょう。

さらに、「ありがとう」と言われたことや、自分が誰かの役に立てた経験を思い出すのもおすすめです。

それを繰り返すうちに、自分の中に「悪くない自分」が少しずつ育ち、自己否定が和らいでいきますよ。

 

そんなの無理!と思う時

悩みについて調べたり実践されている方の中には、「自己肯定感を高める」という文字を見て「またか」と感じることもあるのではと思います。それができれば苦労しない、と思うこともあるでしょう。

でも、それはそれで大丈夫。

「自己肯定感を高める」という言葉や手法に抵抗がある場合は、無理に実行する必要はありません。

嫌なことを渋々やるくらいなら、「しない方がいい」からです。

 

自己肯定感というのは、「今の自分をそれでいい」と肯定する感覚のこと。

だから、「したくない」という想いを尊重すること、「やらない」という選択を「それでいい」と認めることこそが、自己肯定感がある状態ともいえるのです。大丈夫ですよ。

 

あなたは、あなたのままでいい

「どうせこう思っているんでしょ?」という感覚に悩むのは、過去に傷ついた経験や、周りの期待に応えようとしてきた証です。

その頑張りは、あなたがそれだけ一生懸命生きてきたことの表れでもあります。

 

人である以上、完璧に周りの目を気にしなくなるのは難しいかもしれません。全く気にしなくなるのも、それはそれで問題が生じやすいからです。

 

でも、少しずつ自分の感覚を優先すること、ネガティブな思い込みに気づくことが、心を楽にする第一歩。

 

あなたが少しでも生きやすさを感じられるよう、応援しています。

一人では難しい…と感じられる場合は、メールカウンセリングでご相談くださいね。

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Posted by poche