【つくり笑いのメリット・デメリット】心を元気にする笑顔、心をすり減らす笑顔
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
今日のブログは「うまく笑えない」という悩みではなくて、「つくり笑いがやめられない」「腹が立っていても笑顔で対応してしまって後悔する」という悩みについて。
※うまく笑えない、という悩みについては過去ブログを参照ください。なおこのブログは音声配信サイトVoicyでもお聞きいただけます。
どんな時にも笑顔でいるのがダメだ、ということではありません。
つくり笑いなんてやめた方がいい、ということを言うつもりもありません。
笑顔でいようと心がけているのは素敵なことです。
本来笑顔は心を元気にする作用のあるものですから、あなたが「笑顔の自分」に違和感を感じていないのなら、全く問題ないのです。
ここから先は「いつも笑顔の自分」に疲れてしまったり、嫌になってしまったあなたにむけて、お伝えしたいことです。
笑顔は本来心を元気にする
心と体がつながっているという話を聞いたことはありませんか?
例えば、このような具合です。
- 「笑顔は幸せを引き寄せる」
- 「辛い時こそ笑おう」
- 「無理矢理でも笑えば楽しくなってくる」
医療分野の研究においても笑うと免疫力が高まることがわかっていますし、嘘でも笑顔を作った方がいいと言う研究結果もあります。
つまり心からの笑顔ではなく、意識的に作った嘘の笑顔であっても、心に良い影響を及ぼす可能性があるということなのです。
だからあなたが自分自身のために笑顔をつくっているのなら、全く問題はありません。
作り笑顔がやめられないとしても、腹が立った時でさえ笑顔で対応したとしても、それが「自分が望んでそうしている」のだとしたら、それはそれでよいのです。
問題になるのは、「作り笑顔がやめられない自分」にストレスを感じ始めた時。
ここで私がお伝えしたいのは、「誰かのために無理矢理笑うのはやめておいた方がいい」ということなのです。
嫌われないため、変な人だと思われないため、相手を不機嫌にしないため、怒らせないために無理して笑うのはやめておきましょう。
笑顔が心を元気にするどころか、あなたの心をすり減らしてしまうからです。
誰のために笑っていますか?
誰かのために、何かのために無理矢理笑うことを続けていると、あなたの心が少しずつすり減っていきます。
たとえば「みんなが笑っているから、辛くても悲しくても笑う」ということを続けていると、一人の時に笑えなくなってしまうことがあります。
楽しいから笑うのではなく、笑顔という仮面がぴったりと自分に張り付いて、何のために笑っているのか、本当に楽しいのか、それとも周囲に無理矢理合わせているだけなのか、自分の気持ちがどんどんわからなくなってしまうのです。
するとふとした時に、「笑うって、なんだっけ?どんな時に笑うんだっけ?」と、笑うことの意味さえわからなくなってしまうこともあります。
心が相当疲れ切った証拠です。
笑顔は本来、心と体を元気にするものです。
だから誰かに合わせて笑うのがダメとか、つくり笑いが良くないとか、そういうことではありません。
大切なのは「誰のために」、そして「何のために」笑顔を作るのかということです。
この記事をここまで読んでくれたあなたはきっと、これまで「相手のために」笑顔を作ってきたのではと思います。
もしそうだと気がつけたら、これからは少しずつ「自分のために」笑顔を作っていきましょう。
美味しいものを食べたり、大好きなものを飲んだり、好きなものを見たりして、自分のためだけに笑顔になれる時間を作ってみてください。
自分のために笑顔になるなんて…
…… とはいえ、自分のために笑顔になるなんてバカバカしいと感じたり、何をすれば笑顔になれるのかさえわからないという人も多いのではと思います。
そんなあなたに試してみてほしいのが、「つくり笑顔の回数」を減らしていくことです。
いつも笑顔だったあなたが急に無表情になると周囲も驚いてしまうでしょうし、人間関係も難しくなるかもしれません。
だからこそ笑顔を全くやめてしまうのではなくて、小さなルールを作ってみるのです。
たとえば、誰かの悪口や愚痴など「聞いていて楽しくない話」の時には、笑顔を3秒だけやめてみる。
相手は気づかないくらいのわずかな時間ですが、意図的に笑顔を止める行動をとることで「自分の本音」に気がつくことができます。
笑顔を止めるのが怖いと思えば、3秒だけ視線をどこかにそらしてみるのもいいでしょう。
その他、不快なことを言われた時に「ほんの一瞬だけ真顔になる」という方法もあります。
相手の表情を鋭く観察してくれるタイプの人なら、「あなたがこの話題について不快に感じている」ことに気がついてくれるでしょう。
不快な話題との時にはっきりNOが言えない、言い返せないと悩む方は多いのですが、下手に言い返すよりも無言で真顔になる方が効果が出ることもあります。
ほんの一瞬だけ真顔になる、という方法の良いところは挽回しやすいこと。
ほんの一瞬なので「空気が悪くなりそう」「この人にこの方法はNGだな」と思えば、いつも通りに笑顔で対応すればことなきを得ます。
できない!と思ってもいい
ここまで「自分のために笑う方法」をいくつかお伝えしてきましたが、「そんなの無理」と感じた人もいるのではと思います。
「それができたら苦労しない」と感じた人もいるかもしれませんね。
でも、それはそれでいいのですよ。
自分が感じたその気持ちを大切にしてくださいね。
今回私がお伝えしたかったのは、「誰のために笑うかによって、笑顔があなたを元気にすることもあれば、あなたを苦しめてしまうこともある」ということ。
今あなたが何だか苦しいと感じているその原因が、「無理して笑顔でいるからなのかも」ということに気がついただけでも、とても意味のあることだからです。
もしくは「別に笑顔のせいで苦しんでいるわけじゃないと思う」ということに気がつけたなら、それもまた重要な発見の1つ。自分について1つ知ることができた、ということですから。
人が一番ストレスに感じるのは、「自分で自分を否定すること」です。
だから笑顔がストレスの原因になっているからといって「つくり笑顔をやめられない自分」を責めてしまうくらいなら、「作り笑顔をやめなくていい」と思う方がいいのです。
自分を責めてしまうような方法は、無理に取り入れる必要はありません。
世の中にはたくさんの方法があります。
あなたに合う方法が、ちゃんとあります。だから「できない」と自分を責めてしまうような方法は、試さなくて大丈夫。あなたがダメとかそういうことではなくて、単にあなたに合わないというだけです。
鉄分、特にヘム鉄を摂取するときの代表格といえば「レバー」ですが、レバーを食べなければ鉄分を摂取できないわけではありません。卵やあさり、野菜なら小松菜やほうれん草からも鉄分は摂取できますし、野菜が苦手ならサプリメントを使う方法だってあります。
食べ物を選ぶように、「自分に合う方法」もどんどん選んでみてくださいね。
これじゃなきゃダメ、という唯一の解決方法はありません。大丈夫ですよ。