「ごめんね」を言いすぎてしまう…自分が悪くなくても謝ってしまうとき
こんにちは。
心理カウンセラーのPocheです。
今日は、「気づけばまた“ごめんね”って言ってた…」と、
自分の口ぐせにふと気づいて、少し心が疲れてしまっているあなたに向けたお話です。
いつも自分が悪い気がして謝ってしまう
「大したことじゃないのに、すぐに謝ってしまう」
「相手は気にしていないかもしれないのに、“ごめんね”って言わないと落ち着かない」
「自分が悪くない時でさえ、とっさに謝ってしまう」
そんなふうに感じること、ありませんか?
相手の表情が曇ったように見えたり、自分の発言で空気が変わった気がしたり、誰かが不機嫌そうにしているのを目にしたとき…そんな時にふと「ごめんね」と言ってしまうことがあります。
ときには「謝りすぎ」「なんでそんなに謝るの?」と指摘されることも、あるかもしれません。
でも、それはあなたが“やさしくて繊細な心”を持っている証かもしれません。
相談事例:「謝ってばかりの自分が嫌だった」
Mさん(30代・女性)は、家族や職場での人間関係の中で、つい「ごめんね」と言ってしまう自分に悩んでいました。
『何かあったわけじゃないのに、相手が無言だっただけで、“私が何かしたのかも”と不安になるんです。
本当は私だって“傷ついた”って言いたいときがあるのに、それを言うより先に謝ってしまうんです。家に帰って「本当は悪いの、あっちだよね」とモヤモヤすることもあります。でも、このことを親に言ったら「じゃあ謝らなければいい」と言われてしまいました…。』
Mさんの言葉には、「怒られたくない」「嫌われたくない」だけではない、“わかってほしい気持ち”が滲んでいました。
「あとになってモヤモヤするくらいなら、謝らなければいい」と言われることもありますが、決してそんな単純な問題ではありません。
その場では「自分は悪くない」ということに気付けなかったり、自分の意思とは無関係に「反射的に謝ってしまう」こともあるからです。
「謝る」ことで、関係を守ろうとしていた
すぐに謝ってしまうのは、「自分が悪い」と思っているからだけではありません。
もしかすると——
それは、「関係を壊さないために」「波風を立てないために」
あなたが無意識にとってきた、“自分を守る方法”だったのかもしれません。
過去に、誰かとの関係の中で、
「自分が間違っていた方が、物事が早く収まった」
「気持ちを伝えると、相手に否定された」
そんな経験があった方は、謝ることで“安全”を確保しようとすることがあります。
だからこそ、謝りすぎてしまうことを、「弱さ」や「悪い癖」と決めつけなくて大丈夫です。
もしかすると、あなたも“傷ついていた”のかもしれない
誰かの機嫌をうかがうあまり、自分の気持ちを後回しにしていたら、
「本当は私も、嫌だったのに」
「私だって、わかってもらいたかったのに」
そんな思いが、心の奥に溜まっていきます。
でも、それを言葉にすることが難しくて、代わりに「ごめんね」が出てしまうこともあるのです。
だからもし、「私ばかり謝ってるな」と気づいたときには、
「私は今、どんな気持ちを抱えていたんだろう?」と、そっと自分に問いかけてみてください。
「ごめんね」よりも
相手を大切にしたい。関係を壊したくない。
そんな気持ちがあるあなただからこそ、謝る代わりに、「私はこう感じていたんだ」と、ほんの少しずつ、自分の気持ちを表現していけたらいいですね。
それは、わがままではなく、あなた自身を大切にするための一歩です。
助けてもらったら、ごめんねではなく「ありがとう」と言ってみること。
相手が不機嫌そうな時に、ごめんねではなく、「どうしたの?」と聞いてみること。
自分が何かしたかと不安な時に、「私はこう感じた」と言ってみること。
「ごめんね」の代わりに少しずつ他の言葉を使ってみることが、自分の気持ちを丁寧に伝える第一歩になります。
最後に
「すぐに謝ってしまう」あなたは、きっとたくさんのやさしさを持っている人です。
でもそのやさしさを、自分にだけ向け忘れてしまうことがあるなら——
どうか、まずはご自身にこんな言葉をかけてあげてくださいね。
「私は悪くないよ」
「ずっと頑張ってきたね」
そしてもし、「それでもまだ心が苦しい」と感じるときには、あなたの言葉を安心して受け止められる場所がここにあります。
自分のことを、大切に扱える日々が、少しずつ広がっていきますように。