「上か下か」で人を見てしまうときー人との関係に疲れてしまったあなたへ“勝ち負け”の世界から降りてみませんか?
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「気づいたら、あの人を見下していた」
「人と関わる時、自分より上か下か気になる」
「無意識のうちに、“あの人には敵わない”って落ち込んでしまった」
「人と関わるたびに、自分の位置を測ってしまうのがしんどい」
そんなふうに、心のどこかで「人を上下で見てしまうこと」に悩んでいませんか?
「偉そうに見られたくない」
「人をバカにしたくない」
「もっと楽に関わりたい」
そんな思いがあるのに、なぜか比べてしまう。優劣をつけてしまう。そのたびに自己嫌悪して、関係がどんどん苦しくなっていく……そんな人たちが増えています。
もし、そんなあなたが今この記事に目を止めてくださっているなら、まず最初に伝えさせてくださいね。
あなたは、冷たい人でも、心の狭い人でもありません。
むしろ、人との関係を真剣に考えている、優しい人なのだと思います。
比べる視点があると人間関係はしんどくなる
人と関わるとき、「自分のほうができている」「あの人のほうがすごい」と、いつもどこかで天秤にかけてしまう。
それは、一見すると強さや自信のようにも見えるかもしれません。
でも、実際のところ、そういう視点があると、安心して誰かと一緒にいることが、だんだん難しくなってしまうのです。
- 気を抜いたら“負け”になってしまいそう。
- 劣っている自分は、認めてもらえない気がする。
- 本当の自分、自分の弱さを知られたくない。
そんなふうに、人といるだけで緊張して、どこかずっと気を張ってしまうからです。
そして、心のどこかで、「誰にも本音を見せられない」「わかってもらえない」という孤独が、少しずつ積もっていきます。
「上か下か」で見てしまうのは防衛反応かも
なぜ人を比べてしまうのか。
それには、過去の体験や、心に刻まれた“ルール”が関係していることが少なくありません。
たとえば―
- 幼いころ、親や先生から「もっと頑張らないと」「○○ちゃんはできてるのに」と比べられていた
→比べることで自分の位置を確認するようになる - 身近な人が「上か下か」で人を見るタイプだった
→それが当たり前になる - 「勝たなきゃ価値がない」と思わされるような環境で育ってきた
→自分の価値を守るために上に立とうとする - 誰かにバカにされた経験があって、それを繰り返したくないと思っている
→傷つけられないように上に立とうとする
このような背景があると、「上に立つこと」で安心を得たり、「下に見ておけば傷つかずに済む」と、無意識に自分を守ろうとすることがあります。
それは決して、あなたが意地悪だからでも、性格が悪いからでもないのです。
心が「怖かった過去」を繰り返さないために、必死に頑張ってきた、その証です。
“勝ち負け”の世界から降りてみるためにできること
比べることが、悪いのではありません。
でも、もし今のあなたが、比べることに疲れてしまったら……
まずは「比べてしまう自分」を責めないことから始めてみませんか?
たとえば、少しずつこんな視点も取り入れてみてください。
- 「上か下か」ではなく、「違う世界を生きてるんだな」と思ってみる
- 相手が上でも下でも、私の人生には無関係だと考えてみる
- 誰かを見てイラッとしたときは、「自分は何を恐れているのかな?」と心に問いかけてみる
- うまくいかない日があっても、「それでも私はここにいていい」と自分に許可を出してみる
こうした小さな積み重ねが、「勝ち負け」ではない、“安心”を土台とした人間関係につながっていきます。
あなたのままで誰かとつながれる未来はあります
「比べてしまう自分を、変えたい」
そんなふうに思えること自体が、あなたが本当は人とのつながりを大切にしたいと願っている、やさしさの証です。
ひとりで抱えるのがしんどいときは、無理にがんばらなくても大丈夫。
少しずつ、自分の気持ちに気づいていくだけでも、心はちゃんと動き出します。
安心できる場所や関係性は、きっとどこかにあります。
誰かと比べなくても、競わなくても、ただ「ここにいていい」と思える世界は、確かに存在しています。
今すぐ何かを変えなくてもかまいません。
まずは、深呼吸をひとつして。
そして、「比べてしまってもいいんだよ」「その気持ちにも理由があるよ」と、そっと自分に声をかけてあげてくださいね。
まずは、比べてしまう自分を否定しないこと。
それが「自分との信頼関係」を築く第一歩です。自分との信頼関係ができれば、「自分の声」が自分に届きやすくなっていきいます。
あなたが、あなたらしくいられる場所に、少しずつ近づいていけますように。