アダルトチルドレン 〜影響を与えるのは「親」だけではない

こんにちは。心理カウンセラーPocheです。

今回お伝えするのは、アダルトチルドレンに影響を与えるのは「親だけではない」ということについて。

 

アダルトチルドレンとは

一部では、「アダルトチルドレン=大人になりきれていない人」「アダルトチルドレン=大人子ども」のような間違った解釈が広がっているようですが、そのような意味ではありません。

アダルトチルドレンというのは、「Adult Children of Alcholic」の略称です。その名の通り、もともとはアルコール依存症の家族がいる家庭で育った人たちを指す言葉で、病名や診断名ではありません。

現在はその対象が広くなり、アルコール依存症の親を持つ人に限らず、子ども時代を子どもらしく過ごせなかったり、心に傷を抱えたまま大人になった人たちを指す言葉として使われています。

いわゆる、「毒親育ち」と同じような意味合いで捉えていただくのが分かりやすいかもしれませんね。

 

一例

  • 自分の考えに自信が持てない
  • 甘えるのが極端に苦手、もしくは相手に極度に依存してしまう
  • 楽しむことが苦手
  • 物事を最初から最後までやり遂げることができない
  • 「自分が悪い」「自分なんて」など、自責傾向が強い
  • 責任を負いすぎてしまう
  • 「自分なんていなければいい」「価値がないのでは」と感じる
  • 親と子の役割が逆転している(子が親の愚痴を聞くなど)

 

 

子に影響を与えるのは「親だけ」なのか?

私たちが大人になった時に抱える悩みには、子どもの頃の環境が関係しています。特に影響を与えやすいと考えられているのが、0〜6歳頃の環境です。

多くの場合、0〜6歳の期間に一番長く接するのは「親」。だからこそ、アダルトチルドレンや毒親育ちの原因は主に「親」、それも「母親」だと言われています。

それは、非常に多くのケースにおいて0〜6歳の期間、一番長く接するのが母親だからです。

 

でも、現代はそうとは限りません。

 

たとえば、母親が不在のケース、父親がメインで子育てをするケースも増えてきています。両親ではなく、祖父母、その他の親戚に育てられることもあるでしょう。

さらには、女性の社会進出が進んでいることもあり、0歳から保育園に通うことも珍しくありません。そうなると、親よりも「他人」と接する時間の方が圧倒的に長くなります。

影響の大きさが、「他人>親」となるケースは、年々増えているのです。

 

つまり、心に傷を負う原因は、親だけとは限りません。

このようなことをお伝えしたのは、あなたが自分のせいではないことで自分を責めないためです。

 

 

  • 親との関係は問題ないのに、なぜか人が怖い
  • 親には本音を話せるのに、親以外には話せない
  • 親子関係には全く悩んでいない

このような場合において、「親には問題がない=自分に何か問題があるのでは…」と自分を責めてしまう人たちが増えてきています。

そのような人たちに、心に傷を負う原因は親だけではないということを伝えたかったのです。

 

心に傷を負っているだけでも、とても辛いことです。

この辛い状況で、これ以上自分を責めたり追い込んだりしないために、このようなお話をさせていただきました。

 

 

「私は、毒親なのだろうか」と悩む親たち

  • 「自分のせいで、子どもが心に傷を負ってしまったのだろうか」
  • 「私の子育てが間違っているのではないか」
  • 「私は毒親なのかもしれない」

このような親からの相談も増えています。

 

このような場合において、実際には親のせいで心に傷を負っているのではなく、家庭の外で心に傷を負っているケースが多いです。

というのも、そもそも「毒親」と言われるような人たちは、「自分は毒親なのだろうか」とは悩みません。さらには、子どもが悩み傷ついている時に、「自分が悪いのかもしれない」というように考えることもありません。

(毒親育ちの人ならば、「毒親こそ、自分が毒親だとは思っていない」という点に納得がいくのではと思います)

 

あなたがもし、すでに「親」になっていて、自分の子育てに悩んでこのページを読んでくれているのだとしたら、私から伝えたいことはただ1つです。

「自分は毒親なのではないか」と悩める時点で、あなたはあなたが思っているよりも「親」として頑張っています。

 

だからこそ、ここから先は、「親(自分)以外の可能性がある」ということを念頭におきながら、読んでいただければと思います。

ただし…読みながら心苦しくなったり、自分を責められているように感じるような時には、いったん読むのをやめておくことをおすすめします。このような時には、真面目で一生懸命な人ほど「自責」してしまいやすいからです。

心や体の調子が整ったり、タイミングが合う時、あなたにとって必要な時に、また読む日がやってきますから、無理して読み進めなくても大丈夫ですよ。

 

 

過去に受けた心の傷

体に怪我を負った時に後遺症になるのと同じように、心の傷が後遺症のように残り続けることがあります。もう忘れたと思っていても、心や体に不調を引き起こすことは珍しくありません。

 

たとえば子どもの頃、「助けてほしい時に助けてもらえなかった」という経験が、「どうせ誰も助けてくれない」という思いにつながることがあります。このような思いを抱き続けると、助けを求めることすら無意味に感じたり、誰かを信じることさえできなくなることもあります。

「助けてもらえなかった」といっても、ものすごく酷い出来事とは限りません。

たとえば…

  • 喧嘩をした時に、親が自分以外の兄弟の味方をした
  • 「あなたにも悪いところがあったんじゃないの」「あなたが悪いんじゃないの」などと言われ、自分を否定されたような気持ちになった
  • そもそも自分に興味を持ってもらえなかった
  • 助けてほしいと訴えたのに、助けてくれなかった

 

いかがでしょうか。

もしかすると、大人になったあなたから見れば、「些細なこと」に思えることもあるかもしれません。でも当時のあなた、子どもにとっては、これらは決して「些細なこと」ではないのです。

家庭や学校という限られた空間で生活している当時は、家や学校で起こること、家や学校での人間関係が「すべて」と言っても過言ではありません。学校でいじめられれば「生きていけない」とさえ思うし、家庭内で愛されていないと感じれば「世の中の誰も自分を愛してくれない」とさえ感じます。

大袈裟ではなく、子どもにとってはそれほど大きなことなのです。

 

 

厄介なのは「何によって心が傷ついたのか」を覚えているとは限らない、ということ。

 

冒頭で心に影響を及ぼすのは0〜6歳頃とお伝えしましたが、小さな頃の出来事すぎて覚えていないことは珍しくありません。自分でも覚えていないような過去の出来事が、今のあなたを悩ませている可能性があります。

 

そのほか、あまりに辛すぎる経験の場合、忘れてしまおうとすることもあります。覚えていたら生きるのが辛すぎるから、意識的に忘れようとすることがあるのです。
※実際には忘れておらず思い出さないようにしている状態なので、何十年も後になって思い出すこともあります。性被害などもその1つです。

 

それ以外には、「自分なんて」「どうせ」という思いが強い場合、自分の感情そのものを抑圧、押さえ込んでしまうことがあります。「悲しい」「傷ついた」を感じないように麻痺させて生きている場合には、その当時「傷ついた」という事実にさえ気づけません。

※気づいていないけれど「心に怪我」を負っているような状態なので、何かあると傷は痛みます。でも、その痛みが「どこからきているのか」が分からないので、結果として「そんな自分がダメなんだ」「自分が弱いから痛いのだ」と自分を責めてしまうケースが後をたちません…。

 

「そんなにひどい親ではなかった」と思うのなら

  • 自分の考えに自信が持てない
  • 甘えるのが極端に苦手、もしくは相手に極度に依存してしまう
  • 楽しむことが苦手
  • 物事を最初から最後までやり遂げることができない
  • 「自分が悪い」「自分なんて」など、自責傾向が強い
  • 責任を負いすぎてしまう
  • 「自分なんていなければいい」「価値がないのでは」と感じる

 

このような悩みを抱えているのなら、過去の何かがあなたの心に傷を負わせている可能性があります。

「親のせいではないような気がする」「そんなにひどい親ではなかった」と感じるのなら、次の2つの可能性について考えてみてくださいね。

 

可能性1:親以外に原因がある

あなたが違和感を抱いている通り、親以外に原因がある可能性があります。

その相手は、保育園や幼稚園の先生だったり、学校の先生だったり……友達だったりするかもしれません。

 

例えば、「先生=子どもを守る存在」とは限りません。むしろその逆で、「先生が生徒をいじめる」「先生が子どもを傷つける」というケースは、年々増えています。

いえ、正確には増えているというよりも、「明るみに出るようになった」といった方がいいかもしれませんね…。

 

それだけではありません。
直接先生があなたを傷つけなくても、間接的に心を傷つけられることもあります。

 

例えば、園や学校で「友だちにいじわる」されたとしましょう。その場に親はいませんから、子どもが頼れるのは先生だけです。

その時に、先生が助けてくれたなら、「助けを求めたら、助けてもらえた」というポジティブな経験が残ります。このような経験が大人になった時に、「助けを求めてもいい」「助けてもらえる」という安心感にもつながります。

 

それとは反対に、
助けてもらえなかったり、「あなたも悪いのでは」と否定的な言葉を言われてしまったとしたら…

 

  • 「どうせ助けてもらえない」
  • 「自分でなんとかするしかない」
  • 「人に頼らない方がいい」
  • 「頼ると傷つけられる」

というような思いが植え付けられます。

このような経験が大人になった時に、「助けてほしいのに、なぜか頼れない」「人を信じられない」という悩みにつながることは多いのです。

 

可能性2:親のことを悪く思えない

もう1つの可能性は、原因は親にあるけれど、「親のせいだと思えない(思いたくない)」です。

理由としては、次のようなものが考えられます。

  • 親を悪く言えない(いけないことだと思っている)
  • 「いい親だ」と思い込まされて生きてきた
  • 「どの家もこんなもんだろう」と思って生きてきた
  • 親に感謝している気持ちがある
  • 「人のせいにしてはいけない」という思いが強い
  • 親と、比較的仲が良い
  • 親と、今も交流がある

 

でももし、あなたが「親といると、なんかしんどい」「親といると、気を遣う」「親といると、自分らしくいられない」と感じるのなら、あなたが今抱えている悩みの原因は「親」と関係している可能性があります。

 

親のせいだと思えないことが、ダメだと言いたいのではありません。

そう思えないのなら、それでもいいのです。それは、「そう思えない(思いたくない理由)」が、あなたの中にあるからです。だから、無理やり親のせいにする必要はありません。

 

でも、親のせいだと思えないせいで、「自分を責めてしまっている」のだとしたら、それはとても悲しいことです。あなたのせいではないことで、自分を責めてしまっているからです。これは、あまりに辛すぎます。

 

原因がズレている(親のせいなのに、自分の性格のせいだと思う)と、どれだけ頑張ってもうまくいかないからです。

 

例えば、スマホが動かなくなったとしましょう。

原因が、「電池切れ」なのか「スマホ本体の故障なのか」では、対処法が違います。本当の原因は故障なのに、「電池切れが原因だ!」と勘違いしてしまうと、どれだけ充電してもスマホは動きません。

 

何を言いたいかというと、
何かを解決するには「原因」を知ることが大切だということです。

 

原因を知ることで「自分のせいではないこと」が見つかる

原因が、自分にあるのか、それとも「別の人」にあるのか。

そのことを知るのは、あなたが今抱えている悩みを解決する一番の近道となります。

 

断りたいのに断れないのも、本音が言えないのも、頼れないのも……あなたの性格のせいではないのかもしれません。

過去に何か傷つくことがあったり、「してはいけない」「しない方がいい」と思わせる何かがあるのかもしれません。

 

さて。

ここまで読みながら、「人のせいにしていいのか」「人のせいにしても何も解決しないのでは」と感じる人もいるかもしれませんね。

 

でもこれらは、人のせいにするのとは違います。

 

正しく原因を知ることと、人のせいにすることは別物です。

もし原因が「人のせい」だと分かったとしても、そのあと「どう行動するのか」を選ぶのはあなたです。

その時点で、人のせいにはしていません。原因を見つけて、解決法に向けて前に進んでいます。

 

それに、ここまで読んでくれたあなたなら、これまでの人生において「自分のせいではないこと」もたくさんあったはずです。

「人のせいにしてはいけない」と思えるあなただからこそ、「自分のせいばかりにしてもいけない」と思ってみてください。

 

人のせいは、人のせい。
自分のせいにしないでおきましょう。

 

あなたの性格のせいで悩みを抱えているのではなく、「原因が過去にある」と分かれば、まずは過去の心の傷を癒したり、「もう従わなくていい」と自分に許可を出すことから始めるのが効果的です。

原因が自分以外にあるとわかれば、対処法も選んでいけます。

 

大丈夫ですよ。

ここから、今からです。

 

何歳になっても遅すぎるなんてことはありません。何歳になっても、今よりもっとラクに、もっとあなたらしく生きていく方法は見つけられます。

 

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Posted by poche