「完璧主義」と「行動できない」の関係 〜先延ばし癖の正体を紐解く

こんにちは。
心のカウンセラーPocheです。

 

  • 「やらなきゃ」と思っているのに、なぜか動けない。
  • 「こんな自分じゃダメだ」とわかっているのに、今日もまた手が止まってしまう。
  • 完璧主義で、なかなか始められない…。

そんな自分に、がっかりしたり、焦ったり…
「なんでこんなにダメなんだろう」と、自分を責めてしまうこと、ありませんか?

 

でもその「動けなさ」の奥には、実はあなたの「まじめさ」や「がんばりたい気持ち」が隠れているかもしれません。

 

無力感・不安・焦り…「先延ばし」の裏にある気持ち

・どうしても、自分は何もできていないという無力感が拭えない
・焦りと、「周りから呆れられてるんじゃないか」という不安でいっぱいになる
・完璧にできない自分が、許せない

そんなふうに、心の中でぐるぐると思いがめぐって、ますます動けなくなってしまうことがあるかもしれませんね。

 

その背景には、このような気持ちが隠れていることがあります。

「理想の自分でなければダメ」
「ちゃんとやらなきゃ意味がない」

 

このように思うのがダメだ、というのではありません。

理想を持つのも、ちゃんとやろうと思えるのも、人として立派な考え方です。

でも…
あまりに自分に厳しくしすぎてしまうと、現実とのギャップに苦しんで「動きたいのに動けない」ことがあります

「よくありたい」「がんばりたい」という思いが強いからこそ、動き出すハードルが高くなってしまっている状態です。

 

完璧主義の心理的な背景

行動できない背景には、いくつかの心理的な要因があります。

1. 「失敗が怖い」から始められない

完璧を目指すほど、「失敗=価値がない」と感じやすくなります。
失敗するぐらいなら、最初からやらない方がましだと無意識に思ってしまうのです。

この感覚の背景には、過去の経験が影響していることもあります。

 

たとえば…

・「もっとちゃんとやりなさい」と小さなミスを何度も指摘された
・努力した結果よりも、「できた・できなかった」だけで評価された
・失敗したときに、冷たくされたり、責められた記憶がある

 

こうした体験が重なると、「失敗する=自分の価値を否定されること」と結びついてしまいます。

本当は、失敗には学びがあるし、完璧でなくても大切なことはたくさんあるのですが、
心の奥に残っている傷が、それを受け取るのを難しくしてしまいます。

だからこそ、まずは「失敗しても大丈夫」「失敗しても私は私」と、小さくでも繰り返し、自分に許可を出してあげることが大切です。

 

2. 「高すぎる目標設定」で自分を追い込む

「こんなにやらなきゃ意味がない」と、自分でも到底達成できないノルマを掲げて、
できなかったときに「ほらやっぱり私はダメだ」と自分を責めてしまう。

これもまた、完璧主義の人がよく抱えるパターンのひとつです。

そしてその背景には、やはり過去の環境が影響していることがあります。

 

たとえば…

・「もっとできるでしょ?」と、どれだけがんばっても十分に認めてもらえなかった
・人と比べられ、「◯◯ちゃんはできるのに」と言われてきた
・何かを成し遂げたときだけ、笑顔や肯定の言葉をもらえた

 

そんな経験があると、
「もっとがんばらなきゃ」
「このぐらいやらないと、認めてもらえない」
と、無意識に“高いハードル”を自分に課すようになってしまいます。

 

本当は、少しずつでも前に進もうとするあなたの努力には、ちゃんと価値があります。

「このぐらいでいい」
「今の自分でも、大切な存在」
そう感じられるようになることは、心にとって大きな支えになります。

 

3. 「理想の自分」じゃないと自分を認められない

「こんな自分じゃだめだ」
「もっとちゃんとした自分でなきゃ」

そんなふうに、今の自分をどうしても肯定できない…。
どれだけがんばっても、「まだ足りない」と感じてしまう。

この苦しさの背景にも、幼い頃からの経験が関係していることがあります。

 

たとえば…

・親や先生から「いい子」でいることを求められ、「できた自分」しか受け入れられなかった
・感情を出したり、甘えたりすることを許されず、「理想の姿」を演じることに慣れてしまった
・誰かの期待に応えないと、存在してはいけない気がしていた

 

そんな経験が積み重なると、
「本当の自分では愛されない」
「ちゃんとした自分でいないと意味がない」
という思い込みが、心に根を張ってしまいます。

でも本当は、あなたが「どんな状態であっても」、あなたという存在には価値があります。

理想通りじゃなくても、今のままでも、認めていい。

…まずは、そんなふうに“今ここにいる自分”を受け入れていくことが、大きな一歩となります。

 

自分を責めるより、自分に問いかけてみよう

「なんでできないの?」と責めるのではなく、
「どうしてこんなに怖いのかな」
「何を守ろうとしてるんだろう」

そんなふうに、自分の気持ちにそっと問いかけてみてください。

あなたの“行動できない”は、もしかすると、心が傷つかないように守ろうとしているサインかもしれません。

 

大切なのは、いきなり完璧を目指さないこと。

たとえば、

・目標を「10のうち1できたらOK」にする
・できたら「よくやった」と言ってあげる
・今日は考えるだけでも◎とする

そんなふうに、「始められた」だけで充分に合格にしていいのです。

“できなかったこと”より、“やろうとした気持ち”に目を向けてみてくださいね。

 

あなたが動けないのは、怠けているからではありません。
「ちゃんとやりたい」と思う気持ちが強いからこそ、怖くなってしまうことがあるのです。

 

完璧でなくてもいい。

うまくできなくても、価値が下がるわけじゃない。

「完璧主義」を抱えて頑張ってきた人にとっては、なかなかそう思えないかもしれません。

 

…でも、それでも大丈夫。

「そういう考え方もある」ということ、そして「そう考えても良いのかもしれない」と思ってみることが大きな一歩となります。

 

なにより、あなたが今こうしてこの記事をここまで読んでくれたこと。

それだけでも、あなたの心や思考に「そういう考え方もある」と少しずつ上書きしていく効果があります。

この「少しずつ」の積み重ねで、完璧主義も少しずつ和らいでいきます。

 

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「こんなことで相談してもいいのかな…」そんなふうに思う必要はありません。
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Posted by poche