「この絵文字、どういう意味?」「怒ってる? 嫌われた?」と、文面に心が振り回されるあなたに
こんにちは。
心理カウンセラーのPocheです。
今日は、LINEやメールなどの“文面”に心が振り回されてしまうあなたに、お届けしたいお話です。
「。 がついてるってことは怒ってるのかな…」
「絵文字がない…冷たく感じる」
「なんだか丁寧すぎて、逆に距離を感じる…」
そんなふうに、メッセージの文面を読んで心がざわっとする瞬間、ありませんか?
すぐに返信する気持ちになれなかったり、「私、何か変なこと言っちゃったかな…」と過去のやり取りを見返してしまったり…。
誰かの言葉に、ふと胸が締めつけられるような感覚が訪れる…。
——そんな経験をしたことがある方は、意外と少なくありません。
気にしてしまうのは、おかしくない
まずお伝えしたいのは、
「そんなことで悩んでる自分はおかしいのかな…」と責めなくて大丈夫、ということです。
LINEやメールのように「言葉だけが切り取られて届く場所」では、ちょっとした言い回しや絵文字の有無が、私たちの想像力をかきたてます。
相手の表情や声のトーンが見えない分、相手の気持ちを大切にしたいあなたほど、余計に不安になってしまうことがあるんです。
でもそれは、あなたが人との関係を丁寧に感じ取ろうとしている証拠でもあります。
人の気持ちを何も考えない人たちよりも、ずっと誠実で、人として立派な姿勢です。
「相手がどう思ったか」が気になる
「自分の言葉で傷つけていないか」が心配になることはありますか?
実はこれは、あなたが“つながり”を大切にしてきたからこそ出てくる感覚です。
相談事例:「たった一言が、ずっと頭から離れなくて…」
Rさん(30代・女性)は、友人から届いたLINEの内容がずっと頭に残ってしまい、「なんだかずっとモヤモヤしてる」と話してくれました。
相手から、「大丈夫だよ。」と送られてきたその一文。 文末の“。”が、妙に冷たく感じたんです。
「大丈夫だよ〜」や「😊」などの絵文字があれば、また違ったのかもしれません。
いつもと何となく違う文面に、「何か、怒らせること言っちゃったのかな…」と、不安になってメッセージのやりとりを何度も見返してしまいました。
Rさんは、そんな自分が「気にしすぎる自分の性格が嫌い」「もっと気にしないようになりたい」と思っていました。
話を聴いていくうちに、Rさんが普段から「相手を大切にしたい」と思ってやりとりをしていること、過去に“突然人間関係が終わってしまった経験”があることがわかってきました。
その経験があるからこそ、Rさんは“変化のサイン”にとても敏感だったのです。
文面の細かなニュアンスに心が反応するのは、「いつかまた傷つかないように」と、心が無意識に備えている反応でもあります。
だから、 「こんなことで不安になるなんて…」 「もっと気にしない人になりたい」と責める必要はありません。大丈夫ですよ。
不安になってしまったときは、まず「私、少し今、緊張してるんだな」と、その反応を否定せずにそっと認めてあげてください。
「反応する心」を否定することは、あなたの感受性を責めてしまうことにもつながります。
その敏感さがあるからこそ、あなたは人の小さな気持ちに気づける、やさしい人なのです。
深読みしなくてもいい関係を
「気になるのはダメじゃない」と言われたところで、「毎回こんなに疲れてしまうのはしんどい」と思うこともあるでしょう。
そんなときは、“いつも深読みしてしまう相手”とは少し距離をとってみるのもひとつです。
変えるべきは「あなたの性格や思考のクセ」ではなく、接する相手なのかもしれません。
そして、自分が「ちょっとした言葉にも安心できる」「どんなふうに返しても、大丈夫だと感じられる」人とのやりとりを、少しずつ増やしていけるといいですね。
信頼関係のある人とのやりとりでは、文面の温度を“読みすぎなくていい”安心感が生まれてきます。
さいごに
「この絵文字、どういう意味?」
「怒ってる? 嫌われた?」
そんなふうに、文面に振り回されてしまうあなたは、きっと真っ直ぐで、やさしい人です。
そして、つながりを大切にしたいという気持ちを持っている人です。
そのやさしさを、どうか自分自身にも向けてあげてください。
「また気にしすぎちゃったな」と思ったときは、「それだけ、私は丁寧に人と関わってきたんだ」と、心にやさしく語りかけてあげてくださいね。
そして、もし一人で気持ちを抱えるのがつらくなったときは、そっと気持ちを話せる場所がここにあります。
あなたが、安心して言葉を交わせる関係に出会えますように。