人の話を聞くばかりで、自分の話ができないとき : 話すことが怖くなってしまったあなたへ
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「人の話を聞くのは平気。でも、自分の話になると、なぜか言葉が出てこない…」
「何を話せばいいかわからない」
「変に思われたらどうしよう…」
「自分のことを話しすぎて、引かれないか不安」
そんなふうに、“話すこと”に少し緊張したり、不安を感じてしまうことはありませんか?
話すのが苦手というのが、
ダメだということではありません。
話すより聞く方が楽、
というのがダメなのでもありません。
でも…もしあなたが、
「話したいのに話せない」「聞き役に疲れた」と感じているのだとしたら、伝えたいことがあります。
話すことが怖くなってしまうとき
周りの人と自然に話している姿を見るたびに、
「どうしてあんなにスラスラ話せるんだろう」「私の話なんて、つまらないかも…」と不安になること、ありませんか?
会話の中で何かを話そうとしても、
「今この話して大丈夫かな」「空気、悪くならないかな」と考えすぎてしまって、結局笑ってごまかしてしまう…ということもあるかもしれませんね。
でもそれは、
あなたが「話せない人」だからではなく、
むしろ「相手を大切にしたい」という気持ちが強かったり、言葉を慎重に選んでいたりして、その結果「うまく話せない」と感じているケースはとても多いのです。
相談事例:話すことが怖くなっていた
Kさん(30代・女性)は、「人と話すのが苦手です」とカウンセリングに来られました。
「友達の話を聞くのは好き。でも、自分のことを話そうとすると、“それってどう思われるかな…”と不安になってしまって、なかなか言葉が出てこないんです」と話してくれました。
学生時代、自分の発言が周りに笑われた経験や、気持ちを打ち明けた相手に軽く返された経験が、今でも心のどこかに残っていたのです。
カウンセリングでは、Kさんの中にある「話したい気持ち」と「怖い気持ち」の両方を、ゆっくり言葉にしていきました。
その中で彼女は、「本当は、自分のことをわかってほしかったんだと思います」とぽつり。
話すのが苦手なのではなく、「話しても大丈夫」と思える安心感が、これまでなかっただけだったのです。
というのもKさんは、
カウンセリングの場では自分の気持ちを話すことができていました。
安心できる場所、安心できる人が相手なら、Kさんは「話せる人」だったのです。
Kさん自身にそのことを伝えた時、
「あ、確かに私、今ふつうに話せてますよね…!」と、少しほっとした笑顔で言ってくれたのが、とても印象的でした。
「話すことが苦手」なわけじゃない
人の話を聞くのが上手なあなたは、
きっとこれまで多くの人の言葉に寄り添ってきたのだと思います。
でも、それと同じくらい、
あなた自身の言葉にも耳を傾けてほしいのです。
「話すこと=すぐに答えを出すこと」ではありません。
うまく伝えられなくても、まとまっていなくても…。
「こんなふうに思っているかも…」という気持ちを口にするだけで、心は少しほっとすることがあります。
自分の気持ちを話せる場所は、きっとある
「話しても、どうせ分かってもらえない」
そんな思いが積み重なると、ますます言葉が出にくくなってしまいます。
でも、あなたの話を「ちゃんと聞きたい」と思っている人が、この世界には必ずいます。
無理に大勢の前で話す必要はありません。
安心できる関係の中で、少しずつ「話してもいいかも」と思える感覚を育てていくことも、ひとつの選択肢です。
最後に
あなたが“話せない”と感じているとしたら、それは「話すことが怖いほど、誰かとの関係を大切にしてきた」証です。
そのやさしさも慎重さも、
あなたの大切な一部。
「話したいけど、怖い」と感じたときには、まずはその気持ちをまるごと認めてあげてくださいね。
もしも、どこにも話せる場所がないと感じたときは、メールカウンセリングでお話ししてみてくださいね。
「話を聞いてもらってもいい」
「話を聞いてもらうって、楽になるんだ」
そんなふうに気づく、1つのきっかけになりますように…。