【性被害】親や親戚からの性被害~子どもを苦しめる二重の裏切り

こんにちは。

心理カウンセラーPocheです。

今回お伝えするのは、親や親族から性被害について。

 

  • 性的な虐待を受けながら誰にも話せなかった。
  • 話しても守ってもらえなかった。

 

このような方に向けて、書くことを決意しました。

この先の内容は、あなたの身に起こったことが「性被害だった」という事実を突きつけるものになるかもしれません。

読みながら過去を思い出して、辛くなってしまうこともあるかもしれません。

 

「気のせいだと思いたい」「なかったことにして生きていきたい」「思い出したくない」という方は、今の段階ではこの先は読まない方が良いです。

 

焦って向き合う
必要はありません。

 

それほどの深い傷なのですから。

心の準備が出来て、向き合いたい、今なら向き合えると思ったときに、再びこの記事を読んでいただければと思います。

 

なお、記事内で子どもを傷つける親について「毒親」という表現を用いることがあります。

親を「毒親」と呼ぶことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、この記事内では「親」と「子どもを傷つける親」の区別として捉えて頂ければと思います。

 

親からの性被害が隠される理由

 

性的な虐待は、どのようなものであれ、子どもの心に深い傷をつけます。

自分は汚され、誰にも理解されず、助けられず、孤独だという気持ちをもたらします。

 

勇気をもって誰かに話したけれど、「それくらいよくある」と言われてしまった人もいるでしょう。

カウンセラーや医師から、「過去のことは忘れた方が良い」「許すことで前に進める」と諭されるケースも多いです。

母親から「お父さんはそんな人じゃない」「あなたが誘ったんじゃないの?」と、信じられないような言葉をかけられるようなこともあります。

 

  • 家族は仲良しなもの
  • 親は子供を愛するもの
  • 子どもは親に従うべき

 

このような世間の強い思い込みが、親からの性被害を「なかったもの」にしてしまうことがあります。

本当に起こったことなのに、周囲から「なかったこと」のように処理されてしまうのです。

あまりに傷が深すぎて、子ども自身が「なかったこと」のように処理してしまうこともあります。生きていくために、そうするしかなかったからです。

 

 

娘に手を出す父親

一般に女性が男性から性被害を受ける場合、「性欲」が引き金になるケースが多いです。

でも父親と娘の性被害においては、衝動のきっかけが「性欲」ではないこともあります。

 

「支配欲」です。

自分の支配力をふるいたいという欲求を抑えきれず、「父親」という権威を利用して、無力な子どもを従わせようとすることがあります。

 

「お父さんを喜ばせて」とか「男の子がどんなことをするか教えてあげよう」と、娘の優しさを利用します。

「みんなやっている」とか「家族ならこれくらい普通だ」と、娘を言いくるめます。

娘が違和感を感じ始めると「誰にも言っちゃいけないよ」「言ったら、お前が恥ずかしい目に遭う」と、娘を脅します。

 

こうして卑怯な父親は、娘を巧みに操り、言いくるめ、自分の支配欲を満たします。

優しい娘が断れないのをいいことに、まるで娘が自らそうしたかのように見せかけます。

 

だから娘は、誰にも言えなくなってしまいます。

断れなかった自分が悪いと思い込み、罪悪感や屈辱に押しつぶされてしまうのです。

 

恐ろしいのは、このようなことが3歳~7歳頃、もしくは10代前半のうちから行われるということです。

子どもに性に関する知識がないのをいいことに卑怯な父親は、幼い年齢から手を出しておくのです。

 

では父親は、娘が傷ついていることに気がついていないのでしょうか?

答えは「YES」と「NO」、両方です。

 

でも、関係ありません。

信頼していた大人から性被害を受けることで、娘が傷つくかもしれないと気がついても、この手の父親は思いとどまらないからです。娘の気持ちより、自分の欲が勝ちます。

 

だから「私が嫌だといっていれば…」「ちゃんと拒否すれば…」なんて、自分を責めないでくださいね。

 

親からの性被害の例

Poche

「ふつうの親」を持つ人には到底信じられないかもしれませんが、父親が子どもに性的な暴力をふるうケースは少なくありません。

最終的な行為にまで至らず、娘も訴えることが出来ないので、表に出ていないだけです。

 

多くのケースは挿入の手前、もしくは「性的なイタズラ」で済まされるようなギリギリのラインで、子どもの様子を探りながら手を出してきます。

このようなことをする親は、ずるがしこくて卑怯なのです。

(性的なイタズラは、すでにアウトなのですが…)

 

父親からの性虐待が隠されたものになりやすいのは、多くの場合『分かりにくい』からです。

 

例えば、「遊び」の中で行われることもあります。

「お馬さんごっこ」と称して父親の上に娘を乗せる。一見、普通の親子の光景に見えるでしょう。

でも実際は、勃起した父親の上に乗るよう言われ、その上で跳ねて遊ぶように強制させられていた…というケースもあります。

 

特に多いのが、父親とのお風呂においての性被害です。

体を洗ってあげると言われ、胸や性器を執拗に触られるケースがあります。

「何かおかしい」「いつもと違う」と感じても、父親は「何を恥ずかしがってるんだ?親子なのに」「親子なんだから、これくらいふつうだよ」と言いくるめます。

子どもは恥ずかしがっている自分がおかしいのかと思い、強く抵抗できません。

 

実際に娘の体には触れずとも、娘の体をじろじろ見たり、自分の下半身を洗わせたりして勃起する父親もいます。

勃起したものを見せつけたり、娘の体に押し付けたりすることもあります。

 

このように、子どもに性の知識がないのをいいことに「子どもの気のせいだ」「冗談のつもりだった」と言い逃れできるような、
ギリギリのところを責めてくるケースが多いです。

親が子どもに手を出す時点でどう考えても「アウト」なのですが、「親は子供を愛している」という世間の思い込みが親子の性被害をうまく隠してしまうのです。

 

最終的な挿入にまで至っていないから…と、誰にも言えず悩んでいる子供は多いです。

そして「これは普通のことなのだろうか」「嫌だと思う自分がおかしいのではないか」と、深い傷を抱えたまま大人になってしまいます。

 

大切な事なので、
もう一度お伝えします。

 

あなたの身に起こったのは普通のことじゃないし、あなたは全くおかしくありません。

 

おかしいのは、あなたをそのような目で見たり、体に触れた父親です。

「誰にも言うな」といわれたのは、「悪いことをしている」と分かっていたからです。

嫌だと思うのが普通だし、気持ち悪いと思っていいです。

 

父親のことが好きでも、嫌いでも、優しくても、いい思い出がたくさんあっても、「あのときのことは許せない」と思っていいんです。

許されないことをしたのですから。

 

母親からの裏切り

 

父親からの性被害を母親に伝えた時。

愛情ある母親なら、怒りに震え、虐待をやめさせるための行動するでしょう。必死になるのがふつうです。

 

でも、そうしない母親がいます。

それが毒親です。

 

娘が父親からの性被害について勇気をもって告白した時に、娘を守るのではなくて、娘を責めます。

犠牲者の娘が、まるで悪いかのように責めるのです。

 

「ありえないわ。お父さんはそんな人じゃない」と、事実を認めないことがあります。

「あなたが誘ったんじゃないの?」と、娘に責任を押し付けることがあります。

「やめてほしかったなら、そういえば良かった」と、拒否できなかった娘のせいにすることがあります。

「あなたも喜んでいたんじゃないの?」と、耳を疑うようなことを言うことがあります。

「そんな恰好をしているからよ」と、娘のせいでそうなったと思わせようとすることがあります。

 

表面上、娘を守ろうとする母親もいます。

でもその多くは、「部屋の鍵をかけておきなさい」と「お父さんに近づかないようにしなさい」といった役に立たない方法を提案してきます。

 

本気で娘を性被害から守ろうとは、思っていません。

毒親にとって大切なのは娘の気持ちではなく、世間体や自分の立場だからです。

 

  • 娘が性的虐待を受けたと認めたら、家庭が壊れてしまうかもしれない。
  • 他人に知られたら、娘に夫を取られたと思われるかもしれない。
  • 私の立場が危うくなる・・・

 

このように自己中心的にしか物事を考えられません。共感するということが出来ません。

娘がどれだけ深い傷を負っているかなど、毒親には関係ないのです。

 

 

親を許すべきなのか

Poche

 

過去に起こった出来事を「許すように」と言われることがあります。

あなたが心から許せるのなら、それでもいいでしょう。

 

でも、「許せない」のに許す必要はありません。

誰が何と言おうと、許す必要はありません。

 

ただあなたを傷つけた「親」の影響からは、離れた方が良いです。

 

過去は変わりません。

過去に起こったことは消せません。

だからこそその影響から離れるために、過去に起こったことに納得するのです。

 

ただし、過去に起こったことに納得するというのは『相手を無条件に許すこと』ではありません。

相手にも事情があったなどと、相手を気遣うことでもありません。

あれは気のせいだったのだと、過去を書き換えることでもありません。

私が悪かったからああなったのだと、自分を責めることでもありません。

 

当時起こったことを「事実」として受け止め、その上で「私は悪くなかったし、どうすることもできなかった」と自分を責めるのをやめることです。

 

辛かったのなら、辛かったと受け止める。

嫌だったのなら、嫌だったと受け止める。

怖かったのなら、怖かったと受け止める。

許せないのなら、許せないと受け止める。

 

当時蓋をした自分の気持ちを、すべて受け止めてあげてください。

「こんなこと思っていいのか」なんて思わずに、どんな気持ちも、いったん受け止めてほしいです。

 

 

なぜ、こんなことが起こったのか。

なぜ、こんなことをしたのか。

なぜ、私だったのか…

 

「なぜ」という疑問がたくさん出てくると思います。

でも「なぜ」の真相には、おそらくたどり着けません。そのようなことをする親の思考回路は、理解できないからです。

 

今できるのは、実際に起きたことを受け止めること。

さらにそれがあなたにどういう影響を与え、今それについて何が出来るのかを探していくことです。

 

大切な事を最後にお伝えします。

あなたは、
なにひとつ悪くなかった。

 

まずは、この事実を受け止めてほしいです。

 

※この内容は、音声サイト【>>Voicy】でも配信しております※

 

親からの性被害に関する相談について

Poche

Pocheカウンセリングルームでは、こういった性被害を含めた、親子問題の相談をメールカウンセリングで受け付けています。

誰にも話せなかった内容を書くことは、勇気のいることだと思います。

でも、書くことが「私は悪くなかった」と信じるつのきっかけになるかもしれません。

 

私はあなたを否定しません。誰かに話すこともありません。

安心して、話してみてほしいと思います。

 

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Posted by poche